東京都港区で実証実験がスタート
株式会社アイシンが開発したマルチモーダル対話AIエージェント『Saya』が、東京都港区の「みなと新技術チャレンジ提案制度」に採択されました。この採択を受け、港区役所1階ロビーに『Saya』が設置され、実証実験が行われることになりました。
『Saya』の特長と機能
『Saya』は、フル3DCGで表現されたキャラクターであり、人間のような自然な対話を実現するための先進的な技術を搭載しています。画像AI、音声AI、そして大規模な言語モデル(LLM)を使い、ユーザーとの対話をスムーズに行うことができるのです。カメラやマイクを用いることで、対話の状況をしっかりと分析し、共感的なコミュニケーションを行うことが可能になります。
例えば、来訪者からの質問にリアルタイムで応答し、必要な情報や案内を提供します。このように、多様な対話形式に対応しており、行政窓口での利用を想定した機能も充実しています。
実証実験の目的
今回の実証実験では、主に次の3つの目的が設定されています。
1.
来訪者の利便性向上:『Saya』を通じて訪れる人々にとって、より快適な体験を提供します。
2.
行政運営の効率化:区役所の各窓口にやってくる来訪者を、『Saya』が適切な窓口へ案内することによって、業務効率を改善します。
3.
ダイバーシティ対応:多様な人々に親しみやすく情報を提供できるよう、バーチャルヒューマンとしての特性を活かします。
これらを通じて、港区役所の窓口における混雑を軽減し、職員の負担も削減できることが期待されています。
実施概要
- - 期間: 2026年1月から2026年2月までの予定
- - 場所: 東京都港区役所1階ロビー
この実証実験を通じて、実際に『Saya』を目の当たりにした来訪者からのフィードバックを収集し、さらなる機能改善や運用方法の見直しを進める予定です。
アイシンの今後の展望
アイシンは、環境や社会をより良いものにする技術の開発に注力し、「移動に感動を、未来に笑顔を。」という経営理念の実現を目指しています。『Saya』の導入が成功すれば、他の自治体や企業にも波及しうる可能性があり、多くの人々に新しいコミュニケーション体験を提供することができるでしょう。
私たちは、今後の展開に注目し、『Saya』がもたらす変化に期待を寄せています。行政がどのように変わっていくのか、今後も引き続き注視していきたいと思います。