若手クリエイター育成の新たな試み、台北芸術大学との共同ワークショップ

産学連携による新たな教育の試み

デジタルアニメーションスタジオ「100studio」が、台北芸術大学アニメーション学科との共同ワークショップを開催しました。このプロジェクトは2023年8月27日から29日まで、三日間にわたって実施されました。

このワークショップの背景には、日本アニメーションの制作手法と表現技法に対する国際的な関心の高まりがあります。台北芸術大学は、実際のアニメ制作の現場で活躍するプロのアニメーターを講師として迎え、学生たちに直接伝えることで、国際的な教育交流の強化を目指しました。

ワークショップの内容

ワークショップでは、100studioから講師の高井宏暢さんが登壇し、オンラインで授業を展開しました。

- 「アニメの基本について」：日本のリミテッドアニメーションを理解する内容。
- 「人間の動きで走りをやってみよう」：カメラワークについて学ぶ時間。
- 「自由作品で走りを表現する」：自作キャラを走らせる実践的なワークが行われました。

登壇者とその役割

高井宏暢さんは、数十年にわたり日本のアニメーションの重要な作品に携わってきた第一線のクリエイターです。彼の豊富な経験からの知見は、学生たちにとっても多くの刺激となり、学びの成果を感じさせました。また、通訳の 李堉菱さんは、日本と台湾をつなぐ役割を果たし、円滑なコミュニケーションを支えました。

学生たちの反響

参加した学生たちも、ワークショップの内容に対して熱心に取り組んだと語っています。「アニメーションの描き方やタイムシートの使い方を学べた」「高井先生の解説がとても分かりやすかった」など、具体的な学びを得られた様子が伺えます。特に日本式アニメ制作の理解が深まり、更なる技術向上に意欲を燃やす声が多く聞かれました。

次回の展望

100studioは、今後もこのようなワークショップを毎学期開催し、台湾の若手クリエイターの成長を継続的に支援していく方針です。この活動は、学生たちの実務経験の場にもつながり、将来的には彼らのキャリア形成に寄与することを目指しています。

100studioの取り組み

「100studio」は、2021年5月に設立されたアニメーションスタジオで、アニメを通じて人々の心を豊かにすることを目指しています。様々なメディアや形式でアニメーションの制作を手掛け、業界の発展を夢見ています。現在、台北をはじめ、東京や大阪、ソウルにも拠点を持つなど、グローバルに展開しています。

次回のワークショップがどのように進化するのか、そして台北の若手クリエイターたちがどのように成長していくのかを楽しみにしたいと思います。