ペット同室避難を考える「もしもFES2025」
2025年8月30日と31日、代々木公園イベント広場で開催された「もしもFES2025」にて、歌手の伍代夏子氏がアンバサダーとして登壇し、ペット同室避難の重要性を訴えました。このイベントは、突発的な災害が発生した際、人とペットが共に避難できる社会を目指す「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」の活動の一環です。
プロジェクトの背景
伍代氏は、特に被災地への支援活動を通じて、避難所にペットを連れて行けない現実を目の当たりにしました。ある日、寒い中で避難所に犬を連れて入れずに外にいる若者を見かけ、このような状況が続くことに疑問を持ったと言います。彼女は、「ペットと一緒に避難できないという現状を変えなければ、悲劇が繰り返される」と考え、プロジェクトを立ち上げた理由を語りました。
具体的な施策
伍代氏は、避難所においてもペットが快適に過ごせる環境を整えるために、ルール作りを進めることの重要性を強調しました。また、飼い主自身も最低限の備え—例えば、予防接種やトレーニング、避難グッズの用意など—が不可欠であると語りました。「自分の命だけでなく、ペットの命も守るための準備は怠ってはならない」と訴えました。
行政と民間の協力
渋谷区副区長の杉浦氏も同席し、動物関連の専門学校との協力による新たな取り組みを発表。また、ペット同室避難を求める声に応えるには、まずは人間の避難所も充実させる必要があるとし、民間企業との連携によってこの課題を克服する可能性を示唆しました。
教育とコミュニティの重要性
また、活動に参加するどろだんご氏は、準備の大切さを強調しました。実際に避難所に依存すると考えず、自宅での備蓄の重要性を説き、実践的なワークショップを通じて、子どもたちや地域住民が避難の準備を整えることの重要性を伝えています。彼女は「非常時には冷静になれない可能性が高い」という点も指摘し、日頃からの準備の重要性を強調しました。
人に優しいプロジェクトの構築
伍代氏は最後に、プロジェクトの名称に込めた願いについて述べました。「ペットを家族のように思っている人と、動物が苦手な人やアレルギーを持つ人がお互いを理解し合うことが、人に優しい社会を作る基盤になる」と語り、今後の方針を示しました。
動物愛護週間に向けたイベント
このステージでは、動物愛護週間(9/20〜9/26)に合わせたイベントも発表されました。「Wan Dream Garden〜保護犬猫と人の幸せな暮らし方〜」というテーマで、保護犬猫に関するトークショーやふれあい会が行われる予定です。多くの方々の参加が期待されており、ペットと共に暮らすことの大切さをより多くの人に知ってもらう機会となるでしょう。
終わりに
「もしもFES2025」におけるこの取り組みを通じて、多くの人々がペットとの避難生活の重要性を認識し、実際の行動につなげることが期待されます。私たちもこの運動を応援し、未来に向けてより良い社会を築く手助けをしていくことが求められています。