新市場を生み出した2025年の優れたマーケターたちを紹介

日経クロストレンドが選ぶ「マーケター・オブ・ザ・イヤー2025」

2025年10月3日、株式会社日経BPが発表した「マーケター・オブ・ザ・イヤー2025」は、新たな市場を創り出したり、革新的なビジネスモデルを確立したりしたマーケターをたたえる賞です。今回は、8回目となるこのアワードで大賞を受賞したのは、日本ハムの岡村香里氏と加藤雄太氏が手がけた「シャウエッセン夜味」です。

大賞受賞者の実績と背景

「シャウエッセン」は、40年以上の歴史を有するロングセラーブランドですが、新たな需要を開拓するために、あえて「夜味」という名前を冠しました。このネーミングは消費者に具体的な味を想起させず、夕食需要の新たな可能性を示唆しています。岡村氏がプロモーションを指揮し、加藤氏が味の開発を担当したことで、若年層を中心に新たな顧客層へのアプローチに成功しました。

優秀賞受賞者の取り組み

今回の発表では、大賞以外にも優秀賞が数々の企業に送られました。例えば、花王は「スクラム型」の商品開発体制を導入し、新ブランドの展開に成功。累計100万セットを売り上げたリカバリーウエア「BAKUNE」は、アスリートからのフィードバックを活かしながら市場に浸透しました。

特に丸亀製麺の「丸亀うどーなつ」は、多くの消費者の調査をもとに開発され、特に女性と若年層の新規顧客を引きつけるヒット商品となりました。

更に、地域共生を目指す「ローソン」の取り組みや、地方活性化に繋がるプロジェクト「おてつたび」なども評価されました。これらの取り組みから、消費者のニーズに応えるだけでなく、地域社会への貢献を意識した戦略が見えます。これらの受賞者は、評価基準として「志」「挑戦」「便益」「実行」「話題性」を重視し、厳密な審査を経て選ばれました。

現代のマーケティングに必要な力

10月23日には、受賞者と審査員が日経クロストレンド編集長とともに「マーケティングの未来に必要な力」について議論するセッションが行われる予定です。このイベントは業界の動向を考える貴重な機会となります。マーケティングにおける革新や挑戦についての対話が期待されています。

日経クロストレンドは、マーケティング戦略や商品開発の最前線を追い続けており、新たな視点から市場における価値創造を促進しています。受賞したマーケターの取り組みは、今後のビジネスシーンにおいても参考にされることでしょう。