大阪・関西万博でeスポーツが描く共生社会の未来とは
2025年に開催を控える大阪・関西万博で、特に注目を集めるテーマの一つが「共生社会の実現」です。このテーマに関連して、一般社団法人日本eスポーツ協会(以下、JESU)は、スポーツ庁が主催するイベント「Sports Future Lab~スポーツがつくる未来~」の中で、パネルディスカッションを実施しました。
eスポーツの特性と共生社会
eスポーツは、対戦型のビデオゲームを用いた新しいスポーツ競技として位置づけられています。ゲーム機、PC、スマートフォンを通して行われるため、年齢、性別、身体的なハンデを問わず、多様な人々に広く楽しむことができるのが大きな特徴です。この特性を活かし、JESUは共生社会の実現に向けた解決策の一つとしてeスポーツを捉え、障がいを持つ方々や高齢者の社会参加を支援してきました。
パネルディスカッションの開催
2023年9月4日と5日の2日間にわたって行われたパネルディスカッションには、医療現場においてeスポーツを積極的に活用している国立病院機構北海道医療センターの田中栄一医師と、高齢者サポートにeスポーツを取り入れている日本アクティビティ協会の川崎陽一理事長が参加しました。両者は各自の領域における課題や、トラディショナルスポーツとの交流に期待される成果について、積極的に意見を交わしました。
とりわけ、田中医師は「eスポーツはリハビリや社会参加を促進するツールとしても大きな可能性を秘めている」と話し、川崎理事長は「高齢者が楽しめる環境を整えることで、彼らの社会的孤立を防ぎ、豊かな生活を提供できる」と強調しました。
JESUの今後の取り組み
今後、JESUはeスポーツの中央競技団体として、地方支部や会員企業と協力しながら、エイジレス、ジェンダーレス、ハンデキャップレスといった特性を活かした共生社会を実現するため、さらなる取り組みを進めていく方針です。特に、地域でのeスポーツイベントやワークショップの開催を通じて、誰もが楽しめる環境づくりに力を注いでいくとのことです。
日本eスポーツ協会について
一般社団法人日本eスポーツ協会(JESU)は、国内のeスポーツの普及および発展を目的とし、青少年の競技力向上やスポーツ精神の普及にも力を入れています。様々な国際大会への選手派遣やプロライセンスの発行など、幅広い支援を行い、eスポーツの認知度向上に寄与しています。
今回のパネルディスカッションを通じて、eスポーツが持つ力とその未来に対する期待を感じることができました。これからも、より多くの人々が共に楽しみ、支え合える社会に向けて進んでいければと思います。
日時・場所
- - 日時:2023年9月4日(木)と5日(金)13:30~14:30
- - 会場:大阪・関西万博 EXPOメッセ「WASSE」南側
出演者
- - 田中 栄一:国立病院機構北海道医療センター 作業療法士
- - 川崎 陽一:日本アクティビティ協会 理事長
- - 浜村 弘一:JESU理事
- - 井澤 俊樹:JESU事務局長
このように、eスポーツが共生社会の実現に貢献できるとのメッセージは、今後の日本にとって重要なテーマとなることでしょう。