運動実践の課題
2025-03-21 14:47:50

運動への関心はあるが実践できない日本人のジレンマとは

日本人が抱える運動のジレンマ



運動に対する意識は高まっている一方で、実際に身体を動かすことができない人々が多いという現実があります。2024年8月、笹川スポーツ財団(SSF)が行った「健康関心度とスポーツライフに関する調査Ⅱ」では、全国で5,272名を対象にした調査を通じて、この現象の背景を解明しようと試みました。

調査の背景



健康増進法の施行から20年以上が経過し、2024年度からは新たに「健康日本21(第三次)」がスタートします。しかし、調査結果からは、日本社会が抱える「健康無関心層」へのアプローチが大きな課題であることが浮かび上がりました。調査は健康への関心と実際の運動習慣のギャップを確認するものです。

結果として、多くの人々が「やりたくてもできない」というジレンマに直面していることが明らかになりました。

調査結果の概要



調査結果によると、健康に対する意識は高いものの、実際に運動を行っている人は少ない実態です。低関心群は全体の7%にとどまりましたが、高関心群の中でも約3割が運動をしていないという結果が出ました。この中には、動機の欠如や時間の不足といった阻害要因があることがわかりました。

主な運動阻害要因


  • - 無精:74.7%の人が運動をしない理由として挙げています。
  • - 疲れる:74.5%の人が運動に取り組む際に感じる疲労感。
  • - 動機がない:71.0%が運動に対する動機不足を実感。
  • - 時間がない:68.3%が忙しさから運動できていない。

このように、さまざまな要因が複合的に絡み合って運動への道を阻んでいます。

年代別の傾向



調査において興味深い点は、運動への積極性や阻害要因が年齢によって異なる傾向が見られたことです。特に30歳代は運動に対する意欲がありながらも、実践が難しいという“やる気のジレンマ”が見受けられました。一方で50歳代では運動への消極性が高く、これも何らかの理由で運動が難しい状況があると言えます。

対照的に、60歳代以降になると運動への意識は高まり、アクティブに活動する高齢者も増えます。この年代ごとの調査結果は、運動促進策を考える上での重要な手がかりとなります。

健康への関心度



男女を問わず、健康のために「時間を割くべき」と考える意識は高く、全体の過半数がこの利点を認識しています。また、運動促進の動機としては「健康になる」ことが92%を占めており、運動の必要性は広く理解されているのです。

未来に向けて



今後、運動に対する障壁を取り除き、より多くの人々が実践できる環境作りが求められます。特に、年齢によるニーズの違いを考慮し、個々のライフスタイルに合ったモチベーションアップの施策が必要です。今調査の結果をもとにさらなる実態把握を行い、運動を促進するための具体的な対策を講じてほしいと考えます。

詳細な情報については、笹川スポーツ財団の公式ウェブサイトをご覧ください。笹川スポーツ財団公式ウェブサイト


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