2025年8月の中古車買取相場推移と今後の市場予測

中古車買取相場の高値維持とその理由

2025年8月版の中古車買取相場レポートによると、相場は依然として高止まりしています。今年の春先には最高値の更新が予測されましたが、実際には前年と同水準で推移しているという結果となりました。その要因として大きく影響しているのは、円安と特に東南アジア諸国からの輸入需要の拡大です。

円安と海外需要の影響

近年、円安の影響で、日本の中古車は海外市場においても注目されています。多くの東南アジア諸国は「初度登録から3年または5年以内」という厳しい輸入条件を設けており、特に新しい車両に対する需要が高まっています。この結果、登録から5年以内の車両が人気を集めているのです。

しかし、高年式の車両でも、海外需要により想定を超える価格がつくケースもあります。その一例として、スズキ・ジムニーのモデルで、ディーラーの下取り価格がわずか3万円だったのに対し、買取業者では10万円以上での取引が成立するなど、ディーラーでは値が付きにくい車両が高額買取される事例も見られます。

今後の市場予測

今後の市場動向は、為替相場や新興国向け輸出、新車供給状況に左右されると見られていますが、高価格帯が当面続くと予測されています。2020年式車両の台数減少が買取価格の上昇を助けているとも言えるでしょう。

日本自動車販売協会連合会のデータに基づくと、2020年の新車登録台数は約466万台と前年同月比92.4％であり、その後も2021年には421万台、2022年には438万台へと減少が続いています。この傾向が今後も続けば、特に5年から7年落ちの車両が減少し、需給バランスが崩れる可能性があるのです。

車両タイプ別買取ランキング

「車選びドットコム」の独自データを基にしたボディタイプ別の中古車買取ランキングでは、軽自動車が29.1%で堂々の1位となりました。また、ミニバンやコンパクトカーなども一定の人気を維持しています。特に、軽自動車はその低価格と燃費の良さから、根強い人気を誇っています。

輸入車市場に目を向けると、コンパクト／ハッチバックが23.7%でトップとなり、その後に続くSUVやセダンも高い需要を示しています。