吉利汽車が新しい自動車安全の時代を切り開く
吉利汽車集団は、このたび世界最大の最先端自動車安全試験施設「吉利安全センター」を公開しました。この施設は、総面積45,000平方メートルという広さを誇り、初期投資が20億元以上かけられており、業界における安全技術の革新を支える重要な拠点となっています。
最新技術に対応した試験機能
この新センターでは、高速衝突試験や歩行者保護テスト、先進運転支援(ADAS)シミュレーションなど、様々な試験が行われます。バッテリー駆動の安全評価やサイバーセキュリティ、さらには環境への安全評価に関しても、包括的に網羅されています。特に、知能化時代における包括的安全コンセプトを具現化するために設計されたこの施設では、サイバーセキュリティ試験を行い、さまざまな攻撃経路に対する防御策を検証することが可能です。
環境への配慮
吉利にとっての「安全」は、単なる製品や乗員の安全にとどまらず、人と環境の健康も重要な要素です。このセンターには、人体に有害な揮発性物質を検出する専門チームがあり、「有害ガス・臭気ゼロ」の基準を達成するための試験を実施しています。これにより、より安全で快適な運転環境を提供しようとしています。
記録的な規模
新設された吉利安全センターは、以下の5つのギネス世界記録を樹立しました:
1. 自動車安全実験施設として最大の面積(81,930.745平方メートル)
2. 世界最長の屋内衝突試験コース(293.39メートル)
3. 標高・気候調整機能を有し、最大風速250km/hの風洞試験施設(28,536.224平方メートル)
4. 0~180度の任意角度衝突試験が可能な試験ゾーン(12,709.293平方メートル)
5. 安全試験項目27種類を有する最大の試験施設
これらの記録は、吉利汽車が業界におけるベストプラクティスを追求し続けている証です。
グローバルなパートナーシップ
同社は、中国汽車技術研究中心(CATARC)や清華大学と協力し、「知能化車両の安全発展白書」を発表しています。これにより、吉利は国際的な安全技術の知見を集約し、次世代の安全技術革新を推進していきます。
安全性への長年の投資
過去10年間で吉利は、研究開発に2,500億元以上を投資し、安全性がその中核的な優先事項と位置付けられています。この新しい安全センターの開設は、その継続的な取り組みの一環であり、より安全でスマートなモビリティソリューションをグローバルユーザーに提供する基盤となります。
吉利汽車集団 CEO ガン・ジェリー氏は、「過去30年間、安全は常に私たちの最優先事項であり、国際的な安全基準を上回ることを常に目指しています。吉利安全センターの開設により、インテリジェント車両時代における安全の新たな章が始まります」と述べています。
副総裁の李春海氏も、「自動車業界のグローバルな電動化・知能化の進展には、高度な新たな安全基準が要求されます。吉利安全センターは、これらの基準の実現を支援することで安全技術の革新を加速させていきます」と語っています。