スポーツ界のハラスメント根絶へ向けた進展
公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)は、2026年初頭に実施した「NO!スポハラ」活動に関する認知度調査の結果を公表しました。この調査では、スポーツにおけるハラスメントや暴力行為の認識、JSPOの相談窓口の認知状況について具体的なデータが示されています。
調査目的と方法
JSPOは、スポーツに関連する不適切行為、特にスポーツハラスメントを防ぐための意識や認識の向上を目指しています。本調査の目的は、これらの行為に対する意識や、相談窓口の認知度を把握し、その結果を基に効果的な対策を講じることでした。調査期間は、一般層と公認指導者を対象にWeb調査を行い、総計8,666人が回答しました。
認知度の違い
調査の結果、スポーツにおける不適切行為についての認識には世代や職業による大きな差があることが明らかになりました。一般層の49.6%が指導者の不適切行為を「いかなる理由でもあってはならない」と考えているのに対し、公認指導者のその割合は70.9%に達しています。
さらに、指導者等の94.2%が「どちらかといえばそのように考える」と回答したのに対し、一般層では84.1%でした。これは、スポーツ業界で働く者たちが、ハラスメントや暴力行為に対する意識が一層高いことを示しています。
JSPOの相談窓口の認知度
JSPOでは、2013年から「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」を設置し、いかなる問題に対しても相談を受け付けています。一般層による相談窓口の認知度は7.8%ですが、公認指導者では驚くことに77.7%に達しています。JSPOは2027年度までにこの認知度を85%に引き上げることを目指しており、現状から約7%の向上が確認されています。
実際の被害経験
調査結果では、実際にスポハラの被害を受けた経験がある人は、一般層で9.4%、公認指導者では18.2%に上りました。特に多かった被害内容は暴言であり、これはスポーツ指導者の仕事において深刻な問題であることが明らかです。
認知度の差
「スポハラ」という言葉を知っている一般層はわずか23.4%にとどまる一方、公認指導者の85.6%がこの言葉を知っていると回答しました。このことから、ハラスメントについての認識が大きく異なることがわかります。しっかりとした教育や啓蒙活動が求められています。
今後のJSPOの取り組み
JSPOは今後も「NO!スポハラ」活動を継続し、スポーツ界の暴力やハラスメントを根絶するためにさらなる対策を模索していきます。調査結果をもとに、一般層や指導者に対する意識向上のキャンペーンや教育プログラムを強化するとともに、相談窓口の利用促進を図る必要があります。これにより、安全で安心してスポーツを楽しむ環境が整備されることが期待されています。
私たちも、そこでスポーツを楽しむすべての人々が、安心して活動できる社会を目指して努力すべきです。JSPOの今後の動きに引き続き注目していきたいと思います。