日本から発信するワーグナー・オペラ
公益財団法人東京二期会は、2025年9月11日から15日まで、東京文化会館 大ホールにてワーグナー作曲のオペラ『さまよえるオランダ人』のワールドプレミエを行います。本公演は、Tokyo Opera Days 2025の中心的なイベントであり、東京の舞台芸術シーンに新たな風を吹き込むことを目的としているのです。
注目の演出家と音楽家
本公演では、映画、舞台、映像の分野で幅広く活躍する深作健太が演出を手掛けます。彼は自身の作品を通して、オペラを“映画的”に解釈しており、迫力とエモーション豊かな舞台を作り上げることに定評があります。彼の父である深作欣二の流れを引き継ぎ、特に注目されています。
音楽には、ヨーロッパの歌劇場での豊富な経験を持つ指揮者上岡敏之が加わります。日本では今回が初めてのワーグナー・オペラ指揮となる上岡は、緻密なスコアの解釈と詩的な構築美を駆使し、聴衆を新たなワーグナー・サウンドの世界へ導くことが期待されています。
豪華なクリエイターチーム
舞台の装置、衣裳、照明、映像の各分野には、次世代を担う日本のクリエイターが集結。以下のような才能あふれるアーティストが参加します。
建築のバックグラウンドを持ち、現代舞台空間の創造に革新をもたらす装置家。
多岐にわたり活躍する衣裳デザイナーで、映画やミュージカルでも高く評価されています。
日本のオペラ照明の第一人者として知られ、特にオペラ作品での実績が豊富。
舞台映像に特化し、多くの評価を受けている映像プランナー。
オペラの魅力を届けるTokyo Opera Days 2025
Tokyo Opera Days 2025は、アジアでも屈指のオペラ公演の質を誇る東京で、オペラのさらなる魅力を広めることを目指しています。多彩なプログラムが用意され、音楽好きはもちろん、オペラに興味がある方々にも楽しめる内容です。
作品『さまよえるオランダ人』の背景
この作品は、悪魔の呪いによって死ぬことが許されないオランダ人の悲劇を描いています。彼は7年ごとに上陸し、真の愛を見つければ救われるという伝説を持っています。物語は、ノルウェーの船長ダーラントと彼の娘ゼンタ、そしてゼンタの婚約者エリックとの間に展開される愛と宿命の葛藤をテーマにしており、聴く者を深い感動へと誘います。
公演詳細
東京文化会館 大ホールにて、2025年9月11日・13日・14日・15日に全4公演が予定されています。全ての公演には日本語と英語の字幕が付いており、多くの方がこの傑作を楽しめるよう配慮されています。
チケット料金も手頃で、学生席が用意されているため、若い世代にとってもオペラを楽しむ良い機会です。ぜひ、この貴重なワールドプレミエに足を運び、ワーグナーの世界を体験してみてはいかがでしょうか。芸術の秋を彩る特別なひとときを、お見逃しなく!