いすゞと東京センチュリー、豪州に新たなリース会社設立へ
いすゞ自動車株式会社が、東京センチュリー株式会社と共同で、豪州に新しいリース会社「Isuzu Financial Services Australia Pty Ltd.」を設立することが発表されました。この新会社は2026年10月に営業を開始する予定です。
この合弁事業は、いすゞの100%子会社であるIsuzu Australia Ltd.(IAL)との協力に基づきます。近年、豪州においては輸送コストが上昇し、運用コストの最適化や車両の安定稼働に対するニーズが高まっているため、この合弁はタイムリーなものであり、いすゞの商用車が市場で高いシェアを有する中、リース市場も安定した成長が期待されています。
新設のリース会社IFSAは、従来の稼働保証に加え、新車販売と連携したメンテナンスリースを提供します。これにより、顧客に対して車両のライフサイクル全体を通じたサポートが可能となり、ニーズに応じた柔軟なソリューションを提案できるようになります。
この合弁の背景には、東京センチュリーといすゞの長期的なパートナーシップがあります。2007年に北米でいすゞ車のキャプティブ販売金融会社を設立した以来、両社はさまざまな事業を展開してきました。今後、IFSAを通じて両社の強みを融合させることで、顧客の多様化したニーズに的確に応えることが目指されます。
関係者のコメント
IALの代表取締役社長・進藤武夫氏は、「豪州の商用車市場でいすゞが必要とされているキャプティブリースプログラムを提供できることを嬉しく思います。東京センチュリーとの協業を通じて、リース市場での需要に応え、さらなる成長を目指しています」と語りました。
また、東京センチュリーの専務執行役員・北村登志夫氏は、「いすゞと共に新しいリース会社を設立できることを光栄に思います。米国市場で培った協業モデルを豪州にも拡大し、持続的な成長を実現していきます」と、その意義を強調しました。
IFSAの基本情報
この新たに設立される「Isuzu Financial Services Australia Pty Ltd.」は、オーストラリア連邦ビクトリア州メルボルンに本社を置き、資本金は50百万豪ドルとなります。出資比率は、いすゞが80%、東京センチュリーが20%です。IFSAでは、豪州国内でいすゞトラックに対するリースサービスを提供し、メンテナンスリースやファイナンスリースを取り扱います。
IALの概要
一方、Isuzu Australia Ltd.(IAL)は1989年に設立され、商用車や部品、エンジンの輸入・販売・サービスを提供しています。今後のIFSA設立により、商用車市場におけるいすゞの強固な地位をさらに強化し、新しい顧客価値の提供に努めていくことが期待されます。
この合弁事業が両社の成長と市場での競争力強化につながることを心より願ってやみません。今後の進展が楽しみです。