『スターの臨終』発売
2025-01-17 11:38:07

スターたちの死に際を描いた小泉信一の新著『スターの臨終』発売

『スターの臨終』 - 小泉信一著



2025年1月17日、待望の書籍『スターの臨終』が新潮社から刊行されました。本書は、著者である小泉信一氏が30年以上にわたって携わってきた大衆文化の記者としての集大成とも言える作品です。亡くなった29人の日本のスターたちの最期の瞬間を、心温まるエピソードや貴重な証言を交えて描いています。特に、人々に愛された大スターたちが死を前にした際に抱いた「諦念」や「生への執着」が共鳴し、読者の心に深く響くことでしょう。

それぞれの生き様と死に様



「演じる人生」「歌う人生」「時代を映す人生」といった多様なテーマを中心に、各章では渥美清や川島なお美、志村けん、岡田有希子といった名だたるスターたちの聞き取り調査に基づいた物語が紹介されています。彼らがどのように自身の最後を選び、どう生きることにこだわっていたのかが描写されていることが本書の大きな魅力です。

例えば、渥美清は「板橋のドブ」での死が理想と語りました。その一方で、川島なお美は余命宣告を受けながらも女優としての意気込みを持ち続けることを忘れませんでした。このような事例を通じて、人はどのように死を迎え入れ、どのように生きたのか、深く考えさせられるのです。

死を想え、メメント・モリ



本書のテーマである「メメント・モリ」は、死を想起することによってこそ、生命の価値を再確認させるものです。時代の流れの中で人々が愛し、支え合ってきたスターたちがどのように死を迎えたのか、そこには必ず共通の思いが横たわっていることに気づかされます。

また、著者自身もがんと闘いながらこの本の執筆を続けていたため、その思いは一層深く、次世代へとつながるメッセージが込められています。私たちは、日々の生活の中で当たり前になっている「生」を見つめ直し、死の意義を考える機会を得るのです。

著者について



小泉信一氏は、1961年に神奈川県で生まれ、朝日新聞の編集委員として活躍されました。大衆文化担当記者として、その独自の視点から多くの人々に愛されてきた彼の文章は、ただの事実の列挙にとどまらず、人々の心を捉える力にあふれています。2024年10月にはがんで他界されましたが、彼の残した作品は、今でも大勢の読者の心に響きます。

書籍情報



  • - タイトル: スターの臨終
  • - 著者名: 小泉信一
  • - 発売日: 2025年1月17日
  • - 定価: 1,034円(税込)
  • - ISBN: 978-4-10-611075-7

書店に並ぶのは、彼が描きたかった「死の物語」、ぜひ手に取ってみてください。


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