音羽屋三代襲名記念本の誕生
祝福の声に包まれる音羽屋から、新たな息吹を感じる一冊が登場しました。その名も『音羽屋三代 八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念』です。この本は、江戸歌舞伎の伝統を受け継ぐ尾上菊五郎とその息子、六代目尾上菊之助の同時襲名を記念するもの。歌舞伎ファンのみならず、多くの人々に感動を与える内容となっています。
本書の内容
本書は、豊富な舞台写真と共に新型菊五郎と新型菊之助の軌跡を描いています。特に目を引くのは、丑之助改め六代目菊之助の意気込みや、八代目菊五郎の「心は決まった!」という決意表明。この一冊には、三代の思い出や歌舞伎に対する情熱がたくさん詰め込まれています。
豪華なデザイン
表紙や巻頭ページは、まるで洋書のようなスタイリッシュなデザインが施されています。「歌舞伎ファンだけでなく、幅広い層に手に取ってもらえるのでは」と期待を寄せています。
名場面と豊かな歴史
本書では、カラー96ページにわたり、新しい演目や懐かしい思い出が多数紹介されています。特に家の芸である「弁天小僧」や新作歌舞伎の『ナウシカ』、父と子の共演による舞台の舞台裏が見られるのも魅力の一つ。新菊之助の貴重なオフショットも掲載されており、彼の成長の一端を垣間見ることができます。
三代鼎談と歌舞伎談義
さらに充実した内容を提供するのが、祖父、父、息子の三代の鼎談です。菊之助がインタビュアーとなり、祖父と父への質問を投げかけ、和気あいあいとした時間が展開されます。このような貴重なやり取りを通じて、彼らの絆がいかに深いものかを感じることができます。
祖父から父、そして息子へ
「ひーま(祖父)は照れ屋、お父さんは努力家」という新菊之助の家族評にもほっこりします。歌舞伎の魅力は、世代を超えた愛情と情熱の中にこそあるのです。襲名前の思いを語るシーンは特に心温まるもので、親子三代での共演の重要性も語られます。
まとめ
『音羽屋三代 八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念』は、ただの記念本ではなく、歌舞伎文化を深く理解するためのガイドブックとも言えます。歌舞伎の魅力と音羽屋の歴史を存分に楽しめるこの一冊、ぜひ手に取ってみてください。2025年の襲名を前に、親子二人の情熱が詰まった貴重な本となっています。読者にとっても、歌舞伎の奥深さを知るきっかけとなるでしょう。