「VISIONARY READING」新たなる朗読劇の幕開け
2025年の秋、東京・紀伊國屋ホールで開幕する朗読劇「VISIONARY READING『三島由紀夫レター教室』」が話題を呼んでいます。この公演では、三島由紀夫の同名小説をもとに、従来の朗読劇の枠を超えた革新的な演出が施されています。映像と朗読の融合を狙った、まったく新しい体験を提供するこのプロジェクトには、映像制作のエキスパートAOI Pro.が関わっています。
この舞台は2025年の10月7日から12日までの間、上演予定であり、その期間中には様々なキャストが出演します。その中でも注目は、小沢真珠さんと川久保拓司さんの共演です。インタビューでは彼らが三島作品に抱く情熱や、新たな朗読劇に対する期待を語ってくれました。
小沢真珠と川久保拓司の意気込み
インタビューの中で、小沢さんは脚本を読んだ感想を「本当に面白かった」と語っています。お手紙のやり取りという構図の中で、声だけで情景をどのように伝えるかが勝負だと言います。その努力がどれほどお客様に伝わるのかがクリエイターとしての挑戦でもあります。
川久保さんも同様に、この物語に登場する個性豊かなキャラクターたちに心を躍らせています。彼は手紙を通じたやり取りが、新たな発見や楽しさをもたらすと期待を寄せています。
キャラクターとストーリーの魅力
今回、小沢さんが演じるのは英語塾を営む未亡人・氷ママ子で、川久保さんはそのボーイフレンドで服飾デザイナーの山トビ夫。彼らを囲むメンバーには、OLの空ミツ子や熱心な演出家志望の炎タケルなど、個性的な5人がそろって登場します。このキャラクターたちが手紙を通じて絡み合うストーリーの中で、様々なドラマが展開されるのです。
川久保さんは、自身が演じるキャラクターに共感を感じる部分があり、その複雑さと純粋さが魅力的だと話しています。その一方で、小沢さんも自らの役柄に新たな発見があることに興奮を覚えています。
新しい形の朗読劇
「VISIONARY READING」という新たなフォーマットがどのように実現するのか、両者とも興味を持っています。映像と声の融合が生み出す新たな世界に、期待が高まっています。また、両者とも初めての朗読劇への挑戦であり、それぞれ不安と楽しみが混じり合っています。
小沢さんは、舞台の上での観客の反応を感じられることが、演じる上での大きな魅力だと強調しました。舞台が生であるがゆえに、予期せぬことができすぎる面白さをも孕んでいると言います。
三島由紀夫の多様性
また、三島由紀夫作品の魅力についても触れ、自らのアプローチの違いを挙げています。川久保さんは初舞台が三島作品という経歴を持ち、今回の企画のポップさには驚いたと語ります。小沢さんも学生時代に三島を読んでいた経験があり、彼の時代を超えた感覚を改めて感じ、観客に楽しんでもらえるように仕上げたいと意気込んでいます。
最後に
この朗読劇は、観客に従来の三島由紀夫作品のイメージを覆す驚きと発見をもたらすことでしょう。小沢真珠さんと川久保拓司さんが挑むその姿勢は、是非とも彼らの思いを感じ取ることのできる舞台成果として期待されます。公演は10月7日から12日まで、東京・紀伊國屋ホールで開演されますので、ぜひその目にしていただきたいものです。