定額制動画配信サービスの利用実態を探る
2025年、オリコン株式会社が実施した「定額制動画配信サービス」の顧客満足度調査の結果が発表されました。この調査では、2,956名の全国の男女が対象となり、実際の利用実態データが集められました。ここでは、調査から得られた興味深いポイントを詳しく見ていきたいと思います。
視聴頻度が高いジャンル
調査によると、年齢層によって視聴するジャンルが異なることが明らかになりました。特に、10代から40代までは「アニメ」が圧倒的な人気を誇り、10・20代では約70%が支持する結果となっています。一方、50代、60代以上の年齢層では「洋画」が最も視聴されていることがわかりました。この世代間の違いは、コンテンツ選択における視聴者の好みを反映していると言えるでしょう。
利用を継続する上での重視点
次に、定額制動画配信サービスを選ぶ際に重視されているポイントに迫ります。全体の71.2%が「動画本数の豊富さ」を重視しており、次いで64.1%が「月額料金の安さ」という結果が出ています。この中でも、特にU-NEXTの利用者は「動画本数の豊富さ」を重視する割合が81.6%と高く、多様なコンテンツが提供されていることが大きな魅力となっていることが伺えます。
また、他のサービスでは月額料金の安さが重視される傾向もあり、例えばdアニメストアとDMM TVの利用者はその割合が非常に高いことがわかります。視聴環境や料金体系によって、各サービスの選ばれ方に違いが出ているのです。
広告付きプランの問合せ
最近では、広告付きプランの導入が各社で進んでいます。調査では、広告付きプランに切り替えたくないという意見が、全体で60%以上を占めており、特に若い世代ほどその傾向が強いようです。
若い世代には「広告が作品への没入感を失わせる」という声が多く、反対に「広告があることで息抜きができ、視聴しやすくなる」といった意見もありました。このように、広告付きプランに対するの意見は分かれていることがわかります。
月額料金の値上げに対する反応
月額料金の値上げに関しては、全体の70%以上が「負担に感じる」と回答していますが、興味深いことに、40代の数名は「コンテンツ充実であれば仕方ない」と答えています。また、値上げに対してはダイレクトに流入する金額だけでなく、家族割引や長期利用者特典など、多様な料金の工夫を求める声も挙がっていました。
結論と今後の展望
今回の調査を通じて、定額制動画配信サービス利用者のリアルな声が明らかになりました。視聴するジャンルの選択や、サービスに求める条件は年齢によって異なるため、各社はターゲットに合わせた戦略を立てる必要があります。また、最近の物価上昇に伴い、料金設定や広告の導入について慎重に検討する視点も求められています。今後どのようなサービスが登場し、ユーザーのニーズに応えるのか、ますます注目が集まります。