竹生企画第四弾『マイクロバスと安定』が東京で開幕、多彩なキャストが織りなす心理サスペンス

竹生企画第四弾『マイクロバスと安定』東京公演がスタート！

屈指の個性をかかえた俳優、竹中直人と生瀬勝久は、演劇の新たな可能性を探るため、作・演出には倉持裕を迎え、旬の若手俳優たちとともに新作『マイクロバスと安定』を創り上げました。この作品は、東京・下北沢の本多劇場で2023年11月8日に幕を開けます。

物語の概要

舞台は、演出家・成清圭吾（竹中直人）の自宅兼稽古場。ここに疎遠だった旧友の戸張修一郎（生瀬勝久）とその娘・早帆（飯豊まりえ）が訪れたことからストーリーが展開します。成清の助手として働く井岡（戸塚純貴）、一人芝居を稽古中の演劇女優・真咲（サリngROCK）、近隣に住む山野辺（浜野謙太）らが登場し、それぞれの背景や心情が次第に明らかにされていきます。

観客は、出演者一人ひとりの心の葛藤や価値観の違いによる摩擦、そして人間関係の変化に引き込まれ、心理サスペンスの真髄を味わいます。普段の生活と非日常が交錯することで展開される物語は、倉持裕独特の描写が光る作品に仕上がっています。

参加キャストの魅力

竹中の表現力は一瞬一瞬で変化し、観る者を釘付けにします。生瀬の重厚な演技は、時間の流れや物語の統一感を巧みに伝えています。互いに息を合わせて演じる飯豊は、その存在感で舞台に鮮やかな空気をもたらし、観客の目を引きます。戸塚の演技は彼のキャリアを超えた繊細さが魅力で、サリngROCKの演じる女優は独特の違和感を通して物語にスパイスを加えています。

また、松浦の出演は彼女の個性的な存在感を輝かせ、浜野はその役柄を軽やかに演じて物語に変化をもたらします。これらの多彩なキャストによって、倉持の作品独自の複雑さと深みが生まれています。

見所と演出

倉持による精緻な演出の下、舞台美術や音響、照明などのスタッフワークが物語にリアリティを与える中、栗コーダーカルテットの音楽は現実と非現実の境を見事に演出し、観客を心地よく引き込む要素となっています。これまで日比谷での公演を行ってきた竹生企画ですが、今回は下北沢での新しい舞台設定。新たな環境が作品にどのような影響を与えるのかも楽しみです。

公演情報

東京公演は2023年11月30日まで続き、その後、兵庫・広島・熊本・盛岡・久慈・青森・長岡と全国各地を巡ります。これは、観客の反応によって変化し続ける柔軟な作品であり、生の舞台ならではの熟成と変容を楽しむことができるでしょう。

コメント集

今回の公演に向け、作・演出の倉持裕は「この芝居を創ることができたことに感謝し、これからの本番も楽しみ」と語っています。竹中直人は「緊張の中で優しい観客に支えられつつ、演劇への愛を忘れない」と述べ、生瀬勝久は「クオリティを向上させられるよう努力を続ける」と述べています。

初日の興奮がまだ冷めやらぬ中、観る者全てがこの作品で特別なひとときを過ごすことを期待しています。今後の展開にも目が離せません！