グラミー賞受賞のEru Matsumotoが映像作品「El Cant dels Ocells」を発表
2025年にグラミー賞を受賞したチェロ奏者Eru Matsumotoが、新作映像作品「El Cant dels Ocells(鳥の歌)-輪島の響-」を本日公開しました。この映像は、石川県輪島漆芸美術館に所蔵されている特別な輪島塗チェロを使用し、震災から復興を遂げる地元の思いを表現しています。
映像は、能登半島地震で倒壊した工房のがれきの中から奇跡的に無傷で発見されたこのチェロによって演奏されるもので、カタルーニャ民謡「El Cant dels Ocells」がその主題音楽として使用されています。この楽曲は、世界的に有名なチェリスト、パブロ・カザルスの演奏によって広く知られています。この映像には、2025年10月に市立中学校で開催されたコンサートのライブ録音が使用されており、いかに深く地域の人々の心に響いたのかを感じることができます。
この作品の撮影されたシーンは、2026年1月1日に公開された「輪島の響 スペシャル映像」にも一部収録されていましたが、今回は新たに編集され、静謐で美しい空間を描いています。輪島塗の大型地球儀「夜の地球 Earth at Night」を背景に、アートフィルムのような表現で輪島の文化と技術の美しさを余すところなく伝えています。
震災の影響を受けた能登は、同時に世界に誇る伝統的な輪島塗の産地でもあります。Eru Matsumotoは、震災の記憶が風化していく中でも、地域文化の価値を伝えることが重要であると訴えています。彼女がこの作品を通じて伝えたいのは、復興とは物質だけでなく、そこに息づく文化や技術を未来へつなぐことだという思いです。「El Cant dels Ocells」は、奇跡的に守られた輪島塗チェロの音色とともに、能登の記憶と未来を結びつける作品となっています。
Eru Matsumotoは、「震災から時間が経つにつれて、世間の関心や記憶はどうしても薄れていきます。しかし、起きた出来事を忘れないこと、そして能登の文化や技術の価値を未来へ伝えることが大切です。この映像は、輪島の皆様の協力のもと、制作されました。輪島塗大型地球儀の美しさは、私達が力を合わせることで発揮される地球の底力や神聖な生命力を映し出しているようです」とコメントしています。
特にこの作品で演奏される「El Cant dels Ocells」は、Eruにとって特別な思いを持つ楽曲です。彼女がチェロを志すきっかけは、6歳のときに目にしたパブロ・カザルスの演奏に感銘を受けたことです。その時の心の記憶が、現在の彼女の活動に深く結びついているのです。このような背景をもつ曲を、震災を経験した能登の地で演奏することは、彼女にとって音楽を志した原点でもあり、復興への祈りが込められています。
Eru Matsumotoの新作映像「El Cant dels Ocells」の公開を記念して、U-NEXTでは彼女が出演した「日比谷音楽祭2026」の見逃し配信が行われています。彼女は同じく輪島塗チェロで「El Cant dels Ocells」を演奏しています。
このように、Eru Matsumotoは自身の音楽を通じて、震災の記憶を風化させることなく、輪島塗の素晴らしさを広め続けています。もしこの映像を通じて、少しでも多くの人々が能登の文化や美しさに感動し、愛していただけることを願っています。
映像の視聴はこちらから
映像の概要
- - タイトル:El Cant dels Ocells(鳥の歌)-輪島の響-
- - 公開日:2026年6月26日
- - 輪島塗チェロ:大徹八井漆器工房(所蔵:石川県立音楽堂)
- - チェリスト:Eru Matsumoto
- - ピアニスト:斎藤 龍
この新作映像は、Eru Matsumotoが自身の音楽キャリアの中で持ち続けてきた願いと、地域の文化の大切さを再確認させる貴重な作品です。今後、この美しい輪島塗とチェロの響きを多くの人に届ける活動が広がることを期待しています。