シルヴェスター・リーヴァイの音楽と人生を辿る自叙伝出版イベント
2025年10月9日、渋谷のHMV&BOOKS SHIBUYAにて、作曲家シルヴェスター・リーヴァイの自伝「音のある人生 映画音楽からミュージカル『エリザベート』、そして今」の先行発売イベントが開催されました。リーヴァイ氏ならびに、著者カール・ホーエンローエ氏、翻訳者大井知範氏が集まり、熱いトークが繰り広げられました。このイベントは、チケット発売後すぐに完売し、多くのファンが集まりました。
リーヴァイ氏は、80歳を迎えた今、自身の人生を語るためにホーエンローエ氏に執筆を依頼したことが出版のきっかけであると語りました。「私の人生を少しでも多くの人に知ってもらいたい」と考えた背景には、彼自身の音楽と家族の絆の深さがありました。ホーエンローエ氏は、「リーヴァイ氏とのインタビューを通じて、彼とその家族の足跡を辿る作業は非常にやりがいがありました」と述べ、リーヴァイ氏の人生の深みとその音楽の魅力を伝えようとしました。
大井氏は、翻訳を担う中で感じたプレッシャーと興奮を語りました。「ただの翻訳ではなく、リーヴァイ氏の偉大な人生を掘り下げる仕事でした。この経験から、彼の音楽がどのように形作られてきたのかを実感しました」と述べ、会場の雰囲気は終始温かいものでした。その光景は、参加者全員が彼の音楽や人生に対する期待と興味で盛り上がっていて、質の高いインタビューがそのまま体験として伝わってきました。
シルヴェスター・リーヴァイは、ディスコ音楽「フライ・ロビン・フライ」でグラミー賞を受賞した著名な作曲家です。ハリウッドでの活動を経て、ミュージカルの世界でも数々の名作を世に送り出しています。代表作には『エリザベート』や『モーツァルト!』があり、その劇的な音楽は多くの人々の心をつかんでいます。
この本では、リーヴァイ氏の音楽の創作過程や、背後にある歴史的背景が生き生きと描写されています。また、リーヴァイ氏の個人的なエピソード、彼の音楽への想い、そしてその芸術がいかに彼自身の人生観を構築しているのかについても明らかになっています。151枚の貴重な写真も収録されていて、彼の人生の一端を視覚的に体験できることも大きな魅力です。
イベントの中でのリーヴァイ氏の言葉も印象的でした。「私の人生には、音楽と家族との絆が大切であったことに触れているので、そこに注目して読み進めてほしい」とのこと。音楽を愛する人々にとって、本書はリーヴァイの音楽を理解するための新しい視点を提供し、感動的な体験となることでしょう。「ぜひともこの本を読んで、リーヴァイ氏の人生を通して『人生をどう生きるか』を考えるきっかけにしてほしい」とホーエンローエ氏が希望したように、読者が新たな発見をする助けとなることでしょう。
この自伝的作品には、リーヴァイ氏の多彩な音楽の背景だけでなく、彼の人生そのものにも深い影響を与えた人々との関わりが多く描かれています。音楽を通して繋がる人々との絆こそが、彼の音楽に命を吹き込み、世界中の人々に愛される理由と言えるのではないでしょうか。
リーヴァイ氏の音楽に触れながら、彼の人生を共に感じることができる本書は、読者に強いメッセージを届けることでしょう。彼の営みを知ることで、私たちもまた音楽の力を改めて感じることができるのです。これはまさに、音楽と人生の交差点に立つ貴重な作品となるでしょう。