長谷川青澄展の魅力を探る
日本の美術界にその名を刻む長谷川青澄。彼は昭和から平成にかけて日本美術院で活動し、多くの人々に感動を与え続けました。今回の企画展「長谷川青澄展」では、彼が創り上げた作品群を通じて、その魅力と深さを余すところなく探っていきます。
長谷川青澄は1896年に大正に生まれ、2004年にその生を閉じるまで、長い間にわたって日本画を通じて表現者としての道を歩んできました。彼は昭和26年に大阪に移り住み、中村貞以に師事し、画技を磨くとともに精神を深めていきました。そして、昭和42年からは東大阪市喜里川町に居を構えることで、この地の自然や風景に心を寄せながら制作を続けます。
青澄は、喜里川町の風景を自身の作品に強く反映させました。「瓢箪山駅から見る信貴生駒や、二上葛城金剛の山並みは、得がたい河内の風景だ」と評し、彼の目の前に広がる自然がどれほど彼の表現に寄与しているかを示しています。この豊かな自然が、青澄にとっては大きなインスピレーションの源であったと言えるでしょう。
青澄の人物画における特徴は、単に出来事や動作を描くのではなく、その背後に潜む心の動きや、その瞬間に訪れる静寂な瞬間を捉えることにあります。静かに佇む女性が無邪気に顔をほころばせるその瞬間や、文楽の人形が微かに首を傾ける刹那、それに花や子どもたちとの触れ合いの中に込められた感情——こうした「声にならない気配」を的確に汲み取る感性こそが、青澄の作品の深淵さを際立たせています。
本展では、長谷川青澄の多様な作品群が紹介されます。美しい女性像から文楽をテーマにした作品、さらに四季折々の草花や身近なモチーフに至るまで、彼の全貌を感じ取ることができるでしょう。また、青澄が地域文化への貢献にも尽力したことに触れ、彼が平成11年に東大阪市民美術センターの名誉館長に就任した経緯や、その背景についても紹介されます。彼の作品は、観る者に地域との深い結びつきを感じさせ、そのまなざしの行く先を考えさせることでしょう。
展覧会の詳細
会期は2026年2月4日から2月23日まで。場所は東大阪市民美術センターの第1・2・3展示室です。入場は無料で、館内の見学は午前10時から午後5時まで行われています(入場は閉館の30分前まで)。なお、月曜日は休館日です。
また、講演会やギャラリートークも予定されています。2月7日(土)には、日本画家の清水由朗氏を講師に招いた講演会が行われ、2月14日(日)には学芸員によるギャラリートークも開催されます。どちらも参加費は無料で、事前の申し込みは不要です。
この展覧会は、長谷川青澄の壮大な画業を理解し、その魅力を広める貴重な機会です。どうぞお見逃しなく!