ヴァレオとAWSが共に挑む自動車産業のクラウド革命
2025年1月6日、ラスベガスにて、ヴァレオとアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、自動車業界におけるソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)の時代を変えるために協力することを発表しました。この連携により、先進運転支援システムやインフォテインメントシステム、自律走行車等の分野で分散型ソフトウェアスタックの開発、テスト、検証が効率良く行えるようになります。
新ソリューションの発表
この発表に際し、ヴァレオはAWSを駆使した新たな3つのソリューションを発表しました。それは、自動車メーカー向けに電子制御ユニットの開発プロセスを最大40%加速する「ヴァレオ仮想化ハードウェアラボ」、全工程にわたるクラウドベースのソフトウェア開発を実現する「ヴァレオ・クラウド・ハードウエア・ラボ」、そして運転体験を向上させるデジタルサービス「Assist XR」です。
ヴァレオ仮想化ハードウェアラボ
「ヴァレオ仮想化ハードウェアラボ」では、仮想化された電子制御ユニット(vECU)を使用してソフトウェアをテストすることが可能です。これにより、ソフトウェアの開発サイクルを大幅に短縮し、開発にかかるコストも削減できます。2025年第1四半期にはAWSマーケットプレイスでの提供が予定されています。
ヴァレオ・クラウド・ハードウエア・ラボ
次の展開として、「ヴァレオ・クラウド・ハードウエア・ラボ」が登場します。このソリューションは、ドライビング・エクスペリエンスを向上させるためのハードウェア・イン・ザ・ループ・アズ・ア・サービス(HILaaS)を提供し、自動車業界の顧客がAWS上で管理される大規模なHILテストシステムにアクセスできるようにします。これにより、グローバルチームが一丸となってソフトウェアの開発と検証を加速できます。
Assist XR
また、ドライビング・エクスペリエンスを強化する「Assist XR」も新たに登場します。このリモートサービスソリューションは、車両とその周囲の情報をリアルタイムで収集・分析し、効率的なサポートやメンテナンスを実現します。これによって、運転手はよりスムーズな体験を得ることができます。
パートナーシップの強化
ヴァレオは、AWSパートナー・ネットワーク(APN)に参加したことも発表しました。このパートナーシップを通じて、両社は顧客に最新のソフトウェア開発ソリューションを提供する体制を整えました。
結論
「ヴァレオは、ソフトウェアによるモビリティの変革に取り組むクライアントを支援しています」と、ヴァレオのCEOであるマーク・ヴレコ氏は述べています。この連携により、自動車業界のイノベーションを加速させ、未来のモビリティをよりクリーンで安全、スマートなものにすることを目指しています。今後の展開が楽しみです。