焼鳥屋『鳥貴族』が国産SAFの供給に貢献する取り組み

株式会社エターナルホスピタリティジャパンが、日揮ホールディングス株式会社、株式会社レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYとの間で、廃食用油を国産SAF（持続可能な航空燃料）に再資源化する基本合意書を締結しました。この取り組みは、航空業界の脱炭素化を目指すものであり、環境への配慮が求められる現代において、持続可能な社会を実現するための重要なステップとなります。

取り組みの背景と目的

エターナルホスピタリティグループの事業活動において、排出される廃食用油を国産SAFの原料として再利用することで、持続可能な航空燃料の供給を実現し、温室効果ガスの削減に寄与することが目的です。本プロジェクトでは、グループが展開する焼鳥屋『鳥貴族』が主役となり、全国の338店舗から廃食用油を集め、これを再資源化してより環境に優しい航空燃料に変換します。

レボインターナショナルは、店舗で発生した廃食用油の引き渡しを担当し、SAFFAIRE SKY ENERGYが大阪府堺市にある大規模SAF製造プラントでその廃油を処理して安全な燃料を製造します。日揮HDは、廃食用油のサプライチェーン全体を構築する役割を果たしており、2025年からの供給開始を目指しています。

焼鳥屋『鳥貴族』とは？

『鳥貴族』は、1985年に大阪で創業した焼鳥屋チェーンで、西日本を中心に展開してきました。現在では全国661店舗を展開し、全店舗で税抜き390円均一の価格を提供しています。『鳥貴族』は、全ての使用食材を国産とし、健康と安全に重きを置いたメニューを提供しており、2024年には国産食材の比率をさらに高める計画ですね。

主力メニューである「貴族焼」は、多くのお客様に支持される名物メニューであり、焼鳥屋の枠を超えた日本の食文化を体現する存在です。『鳥貴族』は、飲食業界の中でも環境への配慮を進めているブランドとして、今後の動向が期待されています。

SAF（持続可能な航空燃料）とは？

SAFは、従来の航空燃料が原油から生成されるのに対し、廃食用油やバイオマスを原材料として生産されます。これは、製造プロセス全体でCO2排出を84％削減できる効果があり、環境保護に貢献する持続可能な選択肢です。本取り組みによって、『鳥貴族』が供給する廃食用油が未来の航空燃料になることで、私たちの空をよりクリーンにする役割を果たすことになります。

企業背景

この協定を締結したエターナルホスピタリティグループは、1986年に設立され、多岐にわたる事業を展開しています。グループの中核であるエターナルホスピタリティジャパンは、日本国内における焼鳥事業の企画・運営を行っており、その理念は「焼鳥屋で世の中を明るくする」ことにあります。

今後、『鳥貴族』を通じた国産SAF供給の取り組みが、利用者や企業にどのような影響を及ぼすのか、その成果が非常に楽しみです。また、環境に配慮した新たなビジネスモデルが、幅広い業界に波及することを期待しています。