大日本印刷とチューリング、資本業務提携を締結
2025年11月17日、大日本印刷株式会社(以下:DNP)と完全自動運転技術を開発するTuring株式会社(以下:チューリング)が資本業務提携を発表しました。この連携により、DNPはチューリングの自動運転システム開発にかかる技術力を活かし、自動運転関連の新たなフィールドに進出することを目指します。
自動運転技術の現在
現在、自動車業界は大きな技術革新の波にさらされています。特に、自動運転技術については、従来のルールベース方式から、AIによるリアルタイムな判断を行う方式へと進化しています。これにより、予測できない交通状況にも対応できる自動運転が現実のものとなりつつあります。DNPは、長年にわたって培った高セキュリティ技術と仮想空間生成技術を駆使し、チューリングと手を組むことで、次世代の自動運転技術の実現を目指しています。
資本業務提携の背景
自動車の技術革新を象徴する「CASE」すなわち、Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(共有)、Electric(電動化)という4つの潮流が、業界において重要な位置を占めています。これを受けて、DNPは特に自動運転分野での強化を図るためにチューリングとの提携を決定しました。
DNPの主な取り組み
1. 次世代HMIの共同開発
DNPとチューリングは、AIを駆使した自動運転対応の新たなヒューマンマシンインターフェース(HMI)を共同で開発することに取り組みます。この新しいHMIは、自動運転車両のユーザーエクスペリエンスを一新することが期待されます。
2. 自動運転向けセキュリティ技術
自動運転技術の普及には、データの信頼性向上が欠かせません。DNPは、セキュリティ技術の強化を通じて、自動運転に必要な走行データの安全性を確保するための取り組みを進めます。
3. 仮想交通環境の構築
DNPとチューリングは、仮想環境を利用した自動運転AIモデルの開発を共同で推進します。これにより、より高度な自動運転技術の実現に寄与することを目指します。
4. AI学習用データの収集
自動運転に必要なAI学習データの収集・管理を両社の知見を活かして進めていきます。これにより、効果的な自動運転システムの構築が可能となります。
今後の展開
DNPは、今回の提携を通じて、自動運転技術の発展を支援し、社会におけるさまざまな問題解決に寄与したいと考えています。特に、少子高齢化による人手不足や、高齢者の移動手段の確保、物流の課題といった社会問題への対策として、モビリティの進化に取り組む予定です。また、今後の市場で普及が見込まれるフィジカルAIを利用した次世代モビリティの開発にも力を入れていく方針です。
DNPとチューリングの協力が生み出す新たな可能性には、期待が高まります。自動運転技術による革新的な社会の実現を楽しみにしましょう。