ロームの新製品
2025-03-25 09:36:42

ロームが新たに発表した高精度電流センスアンプの魅力とは

ローム株式会社が発表した新型電流センスアンプの特徴



ローム株式会社が新たに発表した高精度電流センスアンプ「BD1423xFVJ-C」および「BD1422xG-C」は、自動車業界に新たな技術革新をもたらす製品です。これらの製品は、車載信頼性規格AEC-Q100に準拠しており、特に電動車両市場での需要の高まりに応じて開発されました。

高電圧対応の新製品


「BD1423xFVJ-C」は最大+80Vまでの入力電圧に耐えられるため、48V電源でのDC-DCコンバータや冗長電源、補機バッテリーなど、多様な高電圧環境での利用が可能です。ゲイン設定別に3つのモデル(BD14230FVJ-C、BD14231FVJ-C、BD14232FVJ-C)が用意されています。これに対して、「BD1422xG-C」は最大+40Vに対応し、5V/12V駆動の電源ネットワークでの電流監視や過電流検出に安心して使用できる仕様です。こちらも同様に、ゲイン設定により各種選択肢があります(BD14220G-C、BD14221G-C、BD14222G-C)。

多機能化と省スペース設計


今や電子機器は多機能化が進み、車載機器でも様々な監視・制御が求められる中、高精度な電流検出が不可欠となっています。この新製品は、オペアンプとディスクリート部品を一体化することで、従来の回路構成よりも省スペース化を実現しており、シャント抵抗器を接続するだけで手軽に電流を検出できます。

また、チョッパーアンプとオートゼロアンプを活用した2段アンプ構成により、温度変化の影響を最小限に抑えつつ、±1%の高精度で安定した電流検出を実現。設計工数の削減にも寄与している点が特筆すべきでしょう。さらに、ノイズ対策用のRCフィルタ回路を外付けしても電流検出精度が維持されるため、より柔軟な設計が可能です。

広がる用途と量産開始


新たに投入される「BD1423xFVJ-C」は、2025年2月からの量産開始とともに、月産10万個体制で提供される予定です。電動車両の進化に伴う需要に対して、ロームは生産施設を国内外に構え、安定した供給体制を整えています。前工程はローム浜松株式会社、後工程はタイとフィリピンにある生産拠点にて行われます。

顧客に様々な利便性を提供するため、インターネット販売も進められており、コアスタッフ™オンラインやチップワンストップ™などで簡単に手に入れることができるようになる予定です。アプリケーション設計時の評価用ボードも用意され、消費者はすぐに実験を開始できます。

自動車業界の未来を支える信頼性


ロームの電流センスアンプは、近年増加する48V電源システムに対応し、監視・制御の精度を高めることによって、電動車両の安全性と信頼性を向上させる優れたソリューションです。車載市場の変化に柔軟に応じ、さらなる高精度化に向けた取り組みを続けるロームに今後も期待が寄せられています。


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