手話シャツで新たなサポートを
2023年10月4日、J2リーグの試合において、ジェフユナイテッド市原・千葉が、手話を取り入れた特別な応援シャツを着用しました。この取り組みは、聴覚障がい者支援を目的としたもので、デンマークのスポーツブランドhummel(ヒュンメル)が協力しています。
応援シャツでの新たな試み
今回の試合は、V・ファーレン長崎との対戦で、特に注目を集めました。選手たちはウォーミングアップと入場時に「心の旗を振ろう」をテーマにした手話シャツを着用。このシャツには、JEFUNITEDの文字を指文字とアルファベットで表現し、背面には「WIN BY ALL!」というクラブフィロソフィーを配置。さらに、「協力」と「勝つ」の手話も取り入れられた、遊び心のあるデザインです。
手話シャツは、試合当日にオフィシャルショップ「12JEF」およびスタジアム売店で販売され、即日完売となりました。早くから並んだファンの中には、手話を学ぶことでこのシャツに興味を持ったという男性も。
寄付と支援の輪
この手話シャツの販売による売上の一部は、聴覚障がい者支援に使われます。また、選手たちが着用したシャツはチャリティーオークションで出品され、その全額が寄付される予定です。デフサッカー日本代表からは、千葉県出身の岡井舜選手と髙木桜花選手が招待され、トークイベントも盛況を博しました。
岡井選手は、聴覚障がい者がスポーツを楽しめることの重要性を強調し、子どもたちに良い手本となるプレーを目指す意気込みを語りました。また、髙木選手は、手話シャツが「みんなでサッカーを楽しむきっかけになる」と期待を寄せました。
サッカーの多様性を尊重
ジェフユナイテッド市原・千葉の取締役である高橋薫さんは、「障がい者サッカーを率先して支援していく意義」を説明。今シーズンも知的障がい者サッカー選抜戦や、ウォーキングフットボールイベントなど、多様性を尊重した取り組みを続けています。「障がいのあるなしに関わらず、全ての人がサッカーを楽しむ場を作りたい」と、そのビジョンを掲げています。
試合結果と今後の展望
試合では、3位のジェフユナイテッド市原・千葉が2位の長崎と対戦し、15,824人の観客が集まりました。試合は悔しい結果となり、0-2で敗北。小林慶行監督はチームの戦いを評価しつつ、次戦への意気込みを語りました。次回の試合は水戸ホーリーホックとのアウェイ戦で、現在のリーグの順位は緊迫しています。
まとめ
ジェフユナイテッド市原・千葉の手話シャツの取り組みは、サッカーを通したコミュニティの結束を象徴しており、今後もこのようなイベントを通じて、多様性を尊重し、全ての人々が楽しめるスポーツ環境の実現を目指しています。「感謝の気持ちを持って、勝利を目指す」というメッセージと共に、これからの彼らの活動に期待が寄せられます。