極みの一台:ファントム・ダンテルの魅力
2025年7月3日、グッドウッドで公開されたロールス・ロイスの新作「ファントム・ダンテル」は、手作業の芸術性を称賛する唯一無二のモデルです。このモデルは特定のお客様のために、プライベート・オフィス・ドバイの手による完全オーダーメイドで製作されました。この「ダンテル」という名前は、フランス語の「レース」を意味し、本作に施された刺繍やデザインがその名に相応しいことを物語っています。
クチュールレースからのインスピレーション
ファントム・ダンテルのインスピレーションは、実際のクチュールレースから生まれました。一枚のレースが持つ繊細な花のモチーフや真珠のような柔らかい質感が、この車のアートワークに反映されています。オリジナルのデザインテーマは、レースの美しさと高級感を引き立てるために創り出され、多様な刺繍技法を駆使して、16万以上のステッチで仕上げられています。
内部に目を向けると、フロントのフェイシアには特別にデザインされたビスポークアートワークがあり、優美なフローラルパターンが表現されています。これに使用される糸は、ローズゴールドやサンライズ、オートミールといった色調が重ねられ、絶妙なコントラストを生み出しています。刺繍の技術は、トリプルランステッチやサテンステッチを含み、立体感のあるデザインが得られています。
内外装の卓越した仕上がり
このファントム・ダンテルは、インテリアにも特別な工夫が施されています。サンライズとグレース・ホワイトのレザーが使われ、フロントとリアのヘッドレストには「RR」のモノグラムが刺繍されています。ピアノ・ホワイトのベニアが高級感を演出し、他に類を見ない贅沢さを醸し出しています。
外装にも徹底した美意識が込められており、ボディの下部はクリスタルのアークティック・ホワイト仕上げ、上部はクリスタルのパレ・ネマスカ・ドーン仕上げが採用されています。ダブル・コーチラインがサンライズで手描きされ、葉の枝に真珠の実を持つモチーフとして施され、インテリアとの統一感も楽しめます。
プライベートオフィス・ドバイの特別な体験
ファントム・ダンテルの製作は、ロールス・ロイスのプライベート・オフィス・ドバイを通して実現されました。このスペースは、顧客が同社のビスポーク・デザイナーやクライアント・エクスペリエンス・マネージャーと直接やり取りしながら、特別な一台をオーダーできる場所です。グッドウッドの雰囲気を持ちつつ、地域のお客様に特別な体験を届けるこのオフィスは、ラグジュアリーな車を自分だけのものにする大きなチャンスを提供しています。
結論
このファントム・ダンテルは、単なる車の枠を超え、アートとクラフトマンシップが融合した象徴的な存在です。美しさ、美意識、そして特別な贈り物というストーリーを持つこのモデルは、ロールス・ロイスの真髄を体現しています。特別な個性を持つ一台として、多くの人々の心に刻まれることになるでしょう。