演劇研修所公演
2025-10-01 17:11:40

新国立劇場演劇研修所第19期生公演『トミイのスカートからミシンがとびだした話』の魅力

新国立劇場演劇研修所第19期生公演



新国立劇場演劇研修所が誇る第19期生の公演『トミイのスカートからミシンがとびだした話』が、2025年11月11日から16日にかけて新国立劇場小劇場にて上演されます。演出を担当するのは田中麻衣子氏で、脚本は三好十郎によるものです。この公演では、戦後の混迷と希望の狭間に生きる女性たちの姿を深く掘り下げた物語が描かれています。

三好十郎と作品の背景



三好十郎は、昭和の演劇界に多大な影響を与えた劇作家として知られ、数多くの名作を世に送り出しました。彼の作品は、人間の本質や社会の矛盾を鋭く描くことで知られています。本作『トミイのスカートからミシンがとびだした話』も、戦後の占領下という厳しい現実を背景に、さまざまな人間模様を描いた群像劇です。

物語は、敗戦直後の東京を舞台に、主人公の富子とその周囲の人々の苦悩や情熱に焦点を当てています。富子は、戦時中に両親を失い、伯父夫婦に助けられて生き延びるものの、その生活は決して華やかなものではありません。彼女は、ミシンを手に入れて洋裁で生計を立てることを夢見ますが、金儲けのために肉体を売るしかない現実に直面します。

言葉の力と演出の意義



演出の田中麻衣子氏は、三好十郎の作品には力強さと人間の本質を炙り出す言葉が溢れていると語ります。彼女は、若い演劇研修生たちが全力で作品に向き合い、その過程で成長していくことに大きな意義を見出しています。「この強固な作品と向き合うことで、俳優としての人生にとってかけがえのない経験が得られる」と彼女は確信しています。

登場人物と物語の展開



物語は、富子が東京で新しい生活を築こうと奮闘する中で、彼女の周囲の人々との関係性がどのように変化していくのかを描いています。華やかな噂が立ち、新聞に取り上げられることもありますが、実際には彼女が身体を売って得たお金で生活を成り立たせていることが発覚すると、周囲の態度は一変します。

富子は、自身の選んだ道による辛酸をなめながらも、時には仲間たちとともに力強く生き抜こうとします。様々な社会の嵐に翻弄されながらも、自分のアイデンティティを見つけていく過程が感動的に描かれます。

公演情報



  • - 公演日程: 2025年11月11日(火)から16日(日)
  • - 会場: 新国立劇場小劇場
  • - チケット料金: A席 3,850円、B席 3,300円、U25席 1,650円など。特に25歳以下対象のU25席も用意されています。
  • - 販売開始: 一般前売りは2025年10月2日(木)から。

この作品は、戦後の混乱と希望の狭間で苦しむ人々のリアルを伝え、感情を揺さぶるものがあります。ぜひ、この貴重な舞台を体験し、三好十郎の言葉を感じてもらいたいと思います。


画像1

画像2

画像3

画像4

関連リンク

サードペディア百科事典: 新国立劇場 三好十郎 演劇研修所

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。