雅楽とクラシックが生み出す新たな音楽体験を映像で楽しむ

雅楽とクラシックの邂逅

伝統音楽と現代音楽が織りなす新しい音の世界が、石田多朗の手にかかって実現しました。株式会社Drifterが2025年4月26日にYouTubeで公開を予定している映像作品『陵王乱序／太食調音取』は、雅楽とクラシック音楽の融合をテーマにした斬新な試みです。

新作『陵王乱序／太食調音取』について

石田多朗は、ハリウッドドラマ『SHOGUN 将軍』の総合アレンジャーとして注目を集め、エミー賞やグラミー賞にノミネートされた実績があります。今回の新作では、日本の伝統音楽である雅楽の舞楽《陵王乱序》と《太食調音取》を基に、雅楽器とクラシック楽器のコラボレーションが実現します。

雅楽器としては、笙（しょう）、篳篥（ひちりき）、龍笛（りゅうてき）、楽琵琶（がくびわ）が、クラシック楽器としてはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが使用され、両者の音が重なり合うことで、伝統的な旋律に新しい息吹が吹き込まれます。

音楽の構造と表現

この作品の特徴は、デジタル音源として先行公開された音楽に映像が付加されることで、音楽の構造や演奏者の表現がより深く、立体的に感じられる点です。音楽と映像の融合により、観る人は音楽の持つ緊張感と美しさを、より強く体感できるでしょう。

中村仁美が演奏する篳篥、と七澤達哉によるヴィオラの響きが、この新たな試みをさらに豊かなものにしています。YouTubeを通じて広がるこの音楽の世界は、世界中のリスナーに新しい音楽体験を届けます。

制作の背景

石田多朗は、雅楽とクラシックがそれぞれの持つ独自の響きや思想を尊重し、両者の出会いによって新たな音楽が生まれることを追求しました。雅楽は空間に漂うような音楽であり、一方でクラシックは感情や物語を描く力を持っています。この二つの音楽が交わることで、傷跡のような静けさと緊張感を生み出すことを目指しています。こうして、音楽が人の心に向かって進む瞬間が描かれるのです。