ベントレーの新技術「オンブレ by マリナー」とは
2025年8月5日、ベントレーモーターズが新たな塗装技術「オンブレ by マリナー」を発表しました。これは、独自のグラデーション美を実現するために職人たちが56時間以上かけて仕上げる、特別な技術です。この塗装は、「ザ・クエイル:ア・モータースポーツ・ギャザリング」で初披露され、世界中の注目を集めました。
この「オンブレ」ペイントスキームは、ベントレーのビスポーク部門であるマリナーが手掛けており、なんと3種類の美しいカラーバリエーションから選ぶことができるのです。これにより、オーナーは自分だけの特別な一台を持つことができます。さらに、仕上げは全て手作業で行われ、見た目だけでなくその質感も非常に高いものとなっています。
塗装の技術と工程
この新しい塗装技術においては、前後で異なるコントラストカラーを使用し、それぞれの色を幾重にも重ねていくことが特徴です。その結果、車体全体にわたり、2色のペイントが繊細に溶け合って自然なグラデーションを描き出します。この複雑なプロセスは、2名の熟練した塗装技術者が手掛け、全行程を通じて慎重に調整が行われます。
また、カラーコンビネーションは、塗料ごとの反応や融合の特性を考慮し、慎重に選定されます。このため、オーナーはどの角度から見ても美しい仕上がりを楽しむことができるのです。
初めての採用モデル
「オンブレ」塗装は、第4世代のコンチネンタルGTスピードに初めて採用されました。このモデルは、ベントレーの新たなエクステリア美を象徴するもので、その前方はトパーズ、後方はウィンザーブルーと、色合いが優雅に変化していきます。特に後輪フェンダーラインに沿った色彩の変化は、視覚的な楽しさを提供しています。
22インチの10スポークホイールにも同様のグラデーションが施され、全体的にハーモニーのとれたデザインとなっています。
インテリアとの調和
このペイント技術は、エクステリアだけでなく、インテリアにも反映されています。キャビン内では、トパーズの特別なレザーが使われており、シートやステアリングホイール、インストゥルメントパネルからセンターコンソールにかけて美しい流れを作り出します。色調は後方に進むにつれて深みのあるベルーガへと変化し、豊かな奥行き感を演出しています。
さらに、ドラゴンフライのアクセントカラーが施されたシートやドア部分は、ディテールにまでこだわった設計がなされており、高級感あふれる雰囲気を醸し出しています。
技術の未来
この革新的な「オンブレ」塗装は、ベントレーをさらに特別な存在にしてくれるものです。今後は世界各地の正規販売ネットワークを通じて注文することが可能となり、多くの人々がこの唯一無二の体験を味わえることでしょう。ベントレーのビスポーク部門、マリナーが手掛ける各種グラデーション塗装は、今後の展開にも期待が高まります。