do.Sukasuが注目の新技術を発表
奈良県奈良市に本社を置く株式会社do.Sukasuが、日本安全運転医療学会の第8回学術集会において、新たに開発した空間認知能力評価ツール「de.Sukasu KEEP」の研究成果を発表しました。この学会は高齢者や障害者の安全運転をテーマに、医療や福祉、工学など幅広い分野の専門家が集結し、最新の知見を共有する場として重要な位置を占めています。
研究の重要性と成果
今回の研究は、空間認知能力と交通事故リスクの関連性を鮮明に示しました。従来の深視力検査では事故リスクを約1.3倍程度と見積もることが多い中、do.Sukasuが開発した「de.Sukasu KEEP」では、4.2倍のリスク比を示し、非常に高感度に事故リスクを判断できる可能性を示唆しました。
特に、40代から始まる空間認知能力の低下が、60代以上では顕著に表れ、70代においてはその能力が5歳児レベルにまで下がることが判明しました。これにより、年齢と事故リスクの強い相関関係が浮き彫りになり、高齢ドライバーへの新しいアプローチが必要であることが確認されました。
新技術の探求と評価
「de.Sukasu KEEP」は、VR技術を利用して空間認知能力を定量的に評価する手法で、運転免許の取得や更新時に実施される従来の検査との相関が確認されています。この技術は国内特許を取得しており、現在PCT国際特許の出願中です。これにより、「de.Sukasu KEEP」は利用者に高い信頼性を提供する新たな評価手法として注目されています。
学会での反響と今後の展望
学会での発表は、多くの専門家から新たなアプローチとして高く評価されました。特に、「de.Sukasu KEEP」がリハビリテーション現場での応用可能性やトレーニング効果の検証に寄与する期待も寄せられました。do.Sukasuは、今後も技術の発展をさらに推し進め、共同研究を通じてその実用化を目指していく方針です。
例えば、奈良女子大学との共同研究では、高齢者を対象にしたVRを活用したトレーニング効果の検証が行われています。また、東京都リハビリテーション病院との研究では、VRやタブレットを用いた機能回復を目指すトレーニングとその結果評価も行われています。
企業のミッションと社会貢献
do.Sukasuは「優劣でなく個性に寄り添う社会の実現」を掲げ、視覚認知能力評価技術を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。今後もヘルスケア、教育、運転、運動などの多様な領域で、ユーザーが必要とするソリューションを提供するために尽力していくことでしょう。
リハビリテーションの現場や医療機関にとって、do.Sukasuの技術が大きな助けとなることが期待されます。