アメリカ・ニューヨークを拠点に活動するシューゲイズ・バンド、Hotline TNT(ホットライン・ティー・エヌ・ティー)が新たなる音楽の扉を開く。彼らの3rdアルバム『Raspberry Moon』からの先行シングル「Candle」がついにお目見えし、同時に日本で撮影されたミュージックビデオも公開された。
このシングル「Candle」は、バンドのリーダーであるWill Anderson(ウィル・アンダーソン)が「Raspberry Moon」の制作過程で最初に形にした楽曲であり、ギターリフから生まれたメロディが際立っている。彼は「構成を決めるのにほとんど力が要らなかった」と振り返り、この曲が持つ自然な流れを強調した。
これまでのファースト先行シングル「Julia’s War」が米メディアStereogumで「キャッチーなパワーポップ・ジャム」と絶賛されたのに対し、「Candle」はカスケードのように流れるドラムと、ノイジーなギターが相まって独特の雰囲気を醸し出している。この曲は、愛と多幸感に満ちた開かれた心の賛歌であり、Anderson自身の率直な感情が詰め込まれている。「They don’t hold a candle to you / Nothing more than I can prove(あなたの足元にも及ばない/証明できるのはそれだけ)」という歌詞は、彼が自らの過去を振り返りつつも新しい未来を求める姿を描写している。
今回公開されたミュージックビデオは、最近行われた日本ツアーからのライブ映像を使用しており、そのリアルな反応が収められている。観客と一体となった瞬間が、楽曲の魅力を一層引き立てている。
アルバム『Raspberry Moon』は、現代のD.I.Y.シーンを牽引するAmos Pitsch(エイモス・ピッチ)のスタジオでレコーディングされ、今回初めてフルバンドとしての制作が行われた。ギタリストのLucky Hunter(ラッキー・ハンター)、ベーシストのHaylen Trammel(ヘイレン・トランメル)、ドラマーのMike Ralston(マイク・ラルストン)が参加し、それぞれの個性が融合した作品に仕上がっている。このアルバムは、若さ特有の感傷と大人の成長を描き出す世代を超えた内容となっている。また、ユーモラスな要素も巧みに取り入れられており、聴く者を楽しませる要素が詰まっている。
Recordingの過程で、バンドとしての結束力が深まっただけでなく、Andersonは人生観を激変させるような恋愛からもインスピレーションを得て、より率直なラブソングを創り出すことができた。音楽製作者としての傑出した存在感を持つAndersonだが、単独で完璧を求めるのではなく、信頼できる仲間たちと共に創り上げることの重要性を理解している。『Raspberry Moon』は、その信頼の証ともいえる作品に仕上がった。そして、彼は自身の周囲に対する愛をも表現し、聴衆と深い共鳴を生み出すことに成功した。
このシングルとアルバムは、リスナーに豊かな音楽体験を提供すること間違いなし。是非ともチェックしてほしい。
リリース情報
- - シングル「Candle」 配信中
- - アルバム『Raspberry Moon』 2025年6月20日リリース予定
Tracklist
1. Was I Wrong?
2. Transition Lens
3. The Scene
4. Julia’s War
5. Letter to Heaven
6. Break Right
7. If Time Flies
8. Candle
9. Dance the Night Away
10. Lawnmower
11. Where U Been?
Music Video
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