デジタル音声広告の新時代を切り開く博報堂の解析機能

デジタル音声広告の新技術が誕生

株式会社博報堂は、デジタル音声広告の効果を詳細に分析する新機能「Tele-Digi AaaS」を発表しました。この機能により、テレビCMやデジタル広告といった他のメディアと横並びで、その効果を比較し評価することが可能になります。広告業界における解析の革新をもたらすこの技術は、特にインターネットラジオや音楽配信サービスにおいて、急成長しているデジタル音声広告の解析を実現します。

デジタル音声広告の成長と市場背景

近年、インターネットラジオや音楽配信サービスの普及が進み、これに伴いデジタル音声広告も急速に成長しています。広告主にとっては、通勤や運転、作業中といった特定のシーンでのユーザーにアプローチできる点が魅力です。音声広告ならではの独自のクリエイティブで訴求できる点も、非常に注目されています。しかし、これまでのところ、テレビやデジタル広告など他の媒体との効果を同時に分析することは困難でした。

「Tele-Digi AaaS」の具体的な機能

「Tele-Digi AaaS」では、デジタル音声広告の解析ができる単一のプラットフォーム上で、radikoやSpotifyといった主要な広告配信データの分析が可能です。また、この機能からはPodcast広告も含めた包括的なデータ分析が実施でき、従来は難しかった媒体との効果比較が実現します。広告主や広告会社が保有する広告効果に関する各種KPIデータを併用し、データクリーンルームの技術により横断的な分析が可能となります。

主な機能例としては、以下が挙げられます：

1. リーチ拡大効果分析
他媒体と組み合わせてのデジタル音声広告の実施時に生じるリーチの拡大効果を可視化します。

2. 態度変容効果分析
広告によるブランドに対する認知や興味、理解といった態度の変化を、媒体ごとに比較し視覚化します。

3. 行動変容効果分析
検索行動やサイト訪問、来店、購買といった消費者の行動変容に及ぼす影響を、各媒体で比較・可視化します。

このような分析によって、デジタル音声広告を効果的に活用したメディアプランニングが可能となります。これにより、より高い広告キャンペーンの効果を期待できるでしょう。

今後の展望

博報堂は今後も、デジタル音声広告分野のプラットフォームと分析指標の拡大を進めていきます。特にPodcastに焦点を当てたプラットフォームへの対応を強化し、広告主の事業目標を達成するために貢献していく考えです。

AaaSとは

「AaaS」は、広告業界におけるビジネスモデルの転換を目指す次世代型の広告メディアビジネスモデルです。従来の「広告枠の取引」から、「広告効果の最大化」を重視した「運用型」ビジネスへのシフトを図っており、博報堂が推進しています。これにより、より効率的かつ効果的な広告活動が可能となることでしょう。今後の動向から目が離せません。