Portugal. The Man、待望のニューアルバム『SHISH』をリリース
米国アラスカ出身のオルタナティヴ・ロックバンド、Portugal. The Manが最新作、10作目のアルバム『SHISH』を発表しました。本作は、彼らの音楽的進化と自己探求の集大成ともいえる作品で、リスナーに深いメッセージを届ける内容となっています。アルバムは、バンドの自主レーベルKNIK/Thirty Tigersからリリースされ、特に生きる力強さと人との繋がりをテーマにした楽曲が並んでいます。特筆すべきは、人生および音楽における再発見を象徴している点です。
アルバムの核心、父からの教え
フロントマンであるジョン・ガーリー(John Gourley)は、自身の人生経験を元にこのアルバムを書き下ろしました。特に、4年前に娘フランシスが希少な遺伝性疾患と診断された経験から、多くの教訓を得たと語っています。彼の音楽の根底には、幼少期に父から受け継いだ「必要なものだけを取り入れ、他者を思いやり、学びを分かち合う」という哲学が脈々と流れています。
アルバム制作のこだわり
新作『SHISH』は、ジョンの自宅スタジオで制作され、共同プロデューサーには俳優兼ミュージシャンのケーン・リチョット(Kane Ritchotte)が参加しました。これまでは名だたるプロデューサーとのコラボレーションが多かったグループですが、今回は少人数での制作にこだわり、自身の感性を余すところなく表現したサウンドを追求しています。
アルバムには「Denali」や「Tyonek」、「Knik」など、アラスカの名所や文化にちなんだタイトルの楽曲が含まれており、ポップ、サイケデリック、ソウル、メタル、プログレと幅広い音楽スタイルが融合しています。こうして、アルバムは“ジャンルを超えた探求”を体現した素晴らしい作品となっています。
ツアー情報と特別企画
『SHISH』のリリースに合わせ、Portugal. The Manは「デナリ・ヘッドラインツアー」を開催します。ポートランドでの初公演はすでに完売、ロサンゼルスなどでも公演が予定されています。さらに、ツアー中には「The Lords of Portland Present Portugal. The Man」という特別イベントも実施し、レアなセットリストやカバー曲、ゲストの出演や限定グッズの販売が行われます。
また、2026年には1ヶ月にわたるUKとヨーロッパツアーも決定しています。このように、バンドは新たな足跡を刻むべく、精力的に活動しています。
Portugal. The Manの歴史
2006年にデビューし、これまでに9枚のアルバムを発表してきたPortugal. The Man。彼らはグラミー賞を含む数々の音楽賞を受賞し、1600回以上にわたるライブパフォーマンスで多くのファンを魅了してきました。2017年にリリースした『WOODSTOCK』は米RIAAからプラチナ認定を受け、シングル「Feel It Still」はグラミー賞を受賞するなど、一躍世界的な人気バンドへと成長してきました。
新作『SHISH』と合わせて、彼らのこれまでの音楽活動と社会問題への取り組みもぜひ注目していきたいところです。今後もPortugal. The Manの活躍に目が離せません。