看護師教育の闇
2025-08-08 15:02:55

看護師教育の闇を描くHTBノンフィクションが放送予定

看護職を志す若者たちの叫び



2025年8月24日、HTB北海道テレビで放送されるノンフィクション番組「看護師になりたかった… ~届かぬ叫び 沈黙の行政~」は、看護教育の裏側に潜む深刻な問題を浮き彫りにします。番組では、北海道立江差高等看護学院における教師のパワーハラスメントが引き起こした悲劇に焦点を当て、行政の無関心を追求します。

若い命を奪ったパワーハラスメント



番組の核心には、22歳の若者が自ら命を絶った事件があります。彼は親友に宛てた手紙の中で「4月からは死なないことを目標に生きていくわ」と記していましたが、そんな彼の叫びは届くことなく、わずか数ヶ月後に悲劇的な結末を迎えました。この自殺の背後には、教師によるパワハラがあったとされ、道の第三者調査委員会は、3人の教師によって引き起こされた4件のパワハラ事例を認定しました。

鈴木直道知事も遺族に謝罪しましたが、その後の北海道の対応は二転三転し、賠償拒否やパワハラの否定に至ります。このような一連の対応に対し、同級生たちは「パワハラは絶対にあった」と証言し、数年間の問題放置が彼の命を奪ったという厳しい現実を訴えました。

行政の過去の対応と現在の影響



実は、江差高等看護学院に寄せられた苦情は2012年から始まっていました。2021年には、12名の学生が35件のパワハラを受けたと認定されながら、長い間問題は見過ごされ続けました。この番組は、こうした状況がなぜ続いたのか、行政の沈黙の背景に迫る重要な取材を行いました。

江差高等看護学院は、運営体制を一新し、ハラスメント対策を徹底し再出発を誓っています。しかし、学生の都会への志向から入学者数は激減し、今年度の入学者はわずか5人にとどまるなど、深刻な状況に直面しています。地方で同様の問題が続出しており、各地で看護学校の閉校が相次ぎ、地域医療の崩壊が危惧されています。

地域医療の危機



番組では、閉校が決まった浦河赤十字看護専門学校と、隣接する浦河赤十字病院に焦点を当てています。看護師不足により、病棟閉鎖を余儀なくされる現実が迫っており、地域医療の崩壊は間近に迫っているのです。看護職を目指した多くの若者たちの夢と希望を奪う状況が、行政の沈黙によって助長されていることを、しっかりと観察する必要があります。

番組の詳細



このドキュメンタリーのナレーターはHTBアナウンサーの土屋まりが務め、撮影や編集には多くのスタッフが貢献しています。番組は、公式サイトにも情報が掲載され、放送予定は2025年8月24日(日)午前10時30分から11時25分まで、北海道ローカルでの放送となります。これからも注目が必要なテーマであり、多くの人々が見逃してはならない内容です。


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