Chilli Beans. 新EP「the outside wind」で感じる音楽の深層と魅力

総再生数が2億回を超える人気ロックバンド・Chilli Beans.が、待望の新作EP『the outside wind』をリリースしました。彼女たちはZ世代を中心に圧倒的な支持を受けており、そのサウンドや歌詞の美しさは多くのリスナーの心を掴んでいます。本記事では、その魅力的な新譜の内容や制作背景を詳しく掘り下げていきます。

Chilli Beans.とは？

Chilli Beans.は、2019年にMoto（Vo.）、Maika（Ba./Vo.）、Lily（Gt./Vo.）の3人が結成したスリーピースバンドで、東京の音楽塾で出会ったことから始まりました。初めての共作「lemonade」が彼女たちの代表曲に成長し、バンドの知名度を高めるきっかけとなりました。この楽曲は2021年にリリースされた1st EP『d a n c i n g a l o n e』に収録され、SNSや動画プラットフォームで多くの共感を呼びました。

その後も彼女たちは、デジタルシングル「アンドロン」、2nd EP『Daydream』（2022年）を経て、2023年にはデジタルシングル「rose feat. Vaundy」がBillboard Japan Heatseekersチャートで1位を獲得するなど、劇的な飛躍を遂げています。また、彼女たちの楽曲はTVドラマやアニメのエンディングテーマとしても起用され、幅広い支持を受けてきました。

新EP『the outside wind』の概要とテーマ

新作EP『the outside wind』は、「自己と向き合う」「成熟」「内省」というテーマを基に、Chilli Beans.として新たな章を提示しています。この作品は過去のバンドの姿勢からの進化を感じさせるもので、彼女たちの音楽的な表現力の幅が広がっていることを示しています。

特に、 EPには「just try it」「tragedy」「pain」「pineapple」という4つの楽曲が収録されています。各曲の制作裏話や聴きどころをメンバー自身が語る音声企画「3 Minute Track Dive」という特別企画も展開されており、より深く音楽を感じられる内容になっています。

各楽曲のテーマと聴きどころ

1. just try it
この曲は、自由を求める心情を表現しており、メンバーのMotoは「羽の生えた天使をイメージしました」と語っています。サウンド的には、浮遊感を意識した音作りが施されており、春風の心地よさが感じられる1曲に仕上がっています。

2. tragedy
学生たちが夢に向かって進む中で感じる葛藤をテーマとしており、Lilyは「希望と苦しさの両方を込めて作った」と明かしています。これまでのChilli Beans.のスタイルとは一線を画したサウンドにも注目が集まります。

3. pain
この楽曲は、自らの苦痛を怒りに変える過程を描いたもので、Motoは「痛みを感じながらも立ち上がる力強さを表現した」と語っています。個性的なギタープレイがサウンドのアクセントになっており、聴く人を引き込む力があります。

4. pineapple
夏の楽しさをシンプルに楽しむ気持ちを余すところなく描写したこの曲は、ファンクっぽいリズム感が特徴的です。メンバーは「自由に楽しく、音楽を楽しむ心を大切にした」とコメントしており、まさに夏にぴったりの一曲に仕上がっています。

結びに

新譜『the outside wind』は、Chilli Beans.の成長と進化を感じることができる作品です。これまでの道のりを振り返りつつ、彼女たちの新たな挑戦がどう展開するのか、ぜひ生で体感してほしいと思います。さらに、彼女たちは7月から始まるアニメ「地獄先生ぬ〜ベ〜」のエンディング曲「ひまわり」をリリース予定で、夏のフェスにも出演するなど、活躍の場を広げています。新たな音楽の風を感じるこの機会に、ぜひChilli Beans.を応援していきたいですね。