放送技術の未来を切り開く「Re:Broadcast」の誕生とその革新性
2025年11月19日から21日までの3日間、幕張メッセで開催された「Inter BEE 2025」で株式会社クインティアが新たに発表した放送DX事業『Re:Broadcast(リ・ブロードキャスト)』は、技術の継承と進化を両立させることを目指しています。この新サービスは、放送局のニーズに応えつつ、日本の放送業界が直面している多くの課題を解決するための取り組みとして注目されています。
放送の「技術継承」と「進化」を両立
クインティアが取り組んでいる放送DXサービス「Re:Broadcast」は、放送のIP化、AIの導入、そして技術のソフトウェア化という3つのミッションを掲げています。これにより、専門性の継承が困難な現状において、放送技術が時代に適応していくための基盤が確立されようとしています。
01|Media over IP × 放送のIP化
「Re:Broadcast」の一環として、SMPTE ST 2110やNMOSに基づくIPベースの放送インフラの構築が進められます。これにより、放送と配信の境界が再設計され、ARIB非対応の課題が解消されることが期待されています。特に、放送の品質維持と運用の効率化が両立されることが目指されています。
02|AI × 放送運用の知能化
放送運用の各分野にAIを積極的に導入し、マスター監視や番組考査、字幕生成に至るまでの工程が効率化されます。これにより、リアルタイム解析が実現し、「止まらない放送」を支えるための基盤が強化されます。
03|放送技術のソフトウェア化
放送における符号化技術や字幕処理まで、これまでの技術を最新のプログラミング言語で再実装します。この取り組みは、次世代の技術スタックが誰でも扱えるレベルに引き上げることを目指しており、新たな技術者の育成にも寄与します。
AIプロダクトの展示
「InterBEE 2025」の会場では、クインティアとクロノキャストの共同開発による6つのAIプロダクトも披露されました。それぞれのプロダクトは、放送局が抱える現場課題を解決するためのソリューションとして位置付けられています。
監視(監修)ソリューション
- - グッズ監修AI:キャラクターや番組のライセンス事業におけるデザイン監修を自動化し、品質を統一する仕組み。
- - コンテンツ審査AI:映像や音声などを解析し、不適切な表現や情報漏えいリスクを検出、制作プロセスの効率化を図る。
音声ソリューション
- - 音源分離AI:ロケ現場の雑音からクリアな話者音声を抽出し、放送品質を向上。
- - 仮ナレAI:テキストを元に自然な仮ナレーションを迅速に生成し、制作の流れを加速する。
Virtual Product Placement(VPP)ソリューション
- - VPP:撮影済み映像に商品や広告を後付けで合成し、新たな収益機会を創出。
- - 映像自動合成AI:視聴者属性に基づいて広告を動的に差し替え、映像の収益性を高める。
まとめ
クインティアとクロノキャストの共同推進により、放送DXの核となる「AI」や「IP技術」、そして映像・音声処理の統合が進められています。放送局が直面する課題に対しては、現場最適なソリューションを提供し、今後もさらなる技術革新が期待されます。
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