太地町の自動運転車両連携実験
和歌山県太地町で、自動運転車と歩行者の安全を確保するための先進的な実証実験が行われました。このプロジェクトに参画した積水樹脂株式会社は、LED表示板(オプトマーカーⅤ)を使用して歩行者に自動運転車両の接近を知らせる仕組みを提供しています。
実証実験のきっかけ
太地町は高齢者の比率が45%を超えており、交通事情が厳しい地域です。狭い路地が多く、バスやタクシーが通れない場所も多く存在しています。このため、高齢者が外出することが難しい状態にありました。そこで、バスが運行できないエリアをカバーするために、町営じゅんかんバスが導入され、より多くの高齢者が外出する機会を増やすために自動運転サービスが始まりました。実際、月間で1,000名以上の方々が利用しているこのサービスは、地域の生活を支える重要な存在です。
実証実験の内容
実証実験の期間は2024年2月14日から3月13日までの約1か月間。実施にあたり、狭い路地からより見通しの良い県道に出る際の危険を解消しようと、LED表示板を設置しました。この板は、自動運転車両に搭載されたITS技術に基づいたセンサーと通信機器からの情報を受け取り、車両の接近がある際に点灯します。特に、小学校の近くに位置しているため、子どもたちへの注意喚起も重視されています。
LED表示板は、大きな文字やイラストで情報を表示できるため、視認性の高いデザインが施されています。点灯時にはさらに注意を引くための燈も併用され、周囲の人々への訴求力が向上しています。
交通安全の未来への展望
積水樹脂株式会社は、自動運転技術の発展を支援し続けています。これまでの社会実験で得られた知見をもとに、より安全で快適な交通社会の実現を目指し、次世代のモビリティ社会に向けた研究開発を進めています。
このような取り組みは、今後さらに拡大され、全国的な展開も期待されています。新しい交通インフラの整備はもちろん、地域の特性に応じた最適なサービスの提供が求められている中、これらの実験は自動運転の実用化に向けた重要なステップとなるでしょう。
社会への貢献
積水樹脂株式会社は1954年の創業以来、安全・安心・環境保全に注力し、様々な分野で事業を展開しています。「社会の景色に、安全と心地よさを。」をスローガンに掲げ、多様なニーズに応える製品を提供し続けています。これからも地域に根差した運営と、安心して暮らせる社会の実現を目指し、さらなる技術開発に取り組む所存です。 自動運転車両とその周辺環境の連携が進むことで、より多様な交通手段がシームレスに連携し、住民の安全と快適を実現する未来が待ち遠しいですね。