新作ミュージカル『真昼の星めぐり』が東京で開幕
一般社団法人わらび座とヘラルボニーによる新作ミュージカル『真昼の星めぐり』が、2025年10月に東京で初の公演を行います。今回のプロジェクトは、秋田県仙北市に本拠を構えるわらび座が、障害のイメージを変え、福祉から新しい文化を生み出すことを目的としたヘラルボニーと共に生まれたものです。
公演概要
この新作ミュージカルは、10月18日から26日にかけて、東京都渋谷区のこくみん共済coopホール/スペース・ゼロで行われ、全14回の公演が予定されています。特に注目すべきは、「鑑賞マナーゆるめの回」が設けられており、障害の有無にかかわらず多様な観客がリラックスして観劇できるよう配慮された構成です。
参加者の声
先行観劇を終えた観客からは、「明るいボールの演出に感動した」「無くしてしまった大切なものが何かを考えさせられた」といった温かい声が寄せられています。観客は、民俗芸能に基づく豊かな舞踊と現代アートの融合に心を打たれる様子が伺えます。
光るボールの演出
本作の魅力の一つは、観客ひとりひとりが持つ「光」が物語と呼応し、舞台と観客席の境界を超える没入型の演出です。これにより、舞台の光、声、音、色彩が観客の心をつかみ、宮沢賢治の優しい世界観が身体中に広がっていくように感じられるでしょう。
舞台美術・アートの饗宴
また、ヘラルボニー所属の11名の契約作家が手がける舞台美術も特筆すべきポイントです。色とりどりの幻想的な作品が舞台を彩り、本作のテーマである「イーハトーブ」を表現します。見ているだけで心が豊かに満たされるような光景が広がります。
ダンスシーンの迫力
伝統的な民俗芸能と現代のコンテンポラリーダンスが見事に融合されたダンスシーンも見逃せません。鹿踊りを取り入れた圧巻のパフォーマンスは、太鼓のリズムと共に迫力を持って観客を魅了します。
物語の核
ストーリーは、優等生の冴島あおいと、自分を隠す青木めぐるが、不可思議なドラネコに導かれ、異世界イーハトーブに旅する物語です。この旅を通じて、彼女たちが無くしてしまった大切なものを見出していく過程が描かれています。
文化と地域貢献
わらび座は、1951年の創立以来、人々の生きる糧となる芸術を提供してきました。地域の文化を大切にし、観光の中心地として「あきた芸術村」を育んでいます。今回のAPAMAN株式会社との提携は、「住まい」と「文化」を織り交ぜた新たな価値を地域に生み出す挑戦でもあります。
観客の皆さんが安心して楽しめるミュージカル『真昼の星めぐり』の舞台で、感動的なひとときを一緒に過ごしてみませんか?