音楽とAIの未来を見据えて
バンダイナムコエクスペリエンスが新たな取り組みをスタートさせました。その第一弾として、オリジナルコンテンツ「ポラポリポスポ」のミュージックビデオにAI技術を活用しています。特に、生成AIの技術を用いて制作された映像は、今後のエンターテインメントの可能性を感じさせてくれます。
「ポラポリポスポ」とは何か?
「ポラポリポスポ」は、キャラクターそれぞれの生き方を物語と音楽によって伝え、「自分らしく生きる勇気」をファンに届けるIPプロジェクトです。2024年6月には神奈川県民ホールにおいて無料のCGライブを実施し、2,000人以上の観客を集めた実績もあります。現在はYouTubeにてオリジナル楽曲やボイスドラマも公開中で、関わるプロフェッショナルたちの仕事への感謝を込めた裏側を積極的に紹介し、持続可能なエンターテインメント環境を目指しています。
AIを活用したミュージックビデオ制作
2025年11月19日に公開される予定の「ポラポリポスポ」のミュージックビデオでは、CGキャラクターバンド「WAKAZO」の新曲『励ましの歌』が楽しめます。特に演奏シーンの合間に組み込まれるワンカットには生成AIが活用され、リアルな顧客体験を提供しています。
この映像では、3次元の実写的な表現と2次元のCGキャラクターが融合し、新たな「2.5次元キャラクターイラスト」が実現しました。メインのバンド演奏シーンでは、同プロジェクト独自の「ゼロエディットモーションキャプチャー」が使用されており、ギターやドラムの動きが精巧に再現されています。
テクノロジーと人間の創造性の融合
プロデューサーの福田未和氏は、「ポラポリポスポ」の核となるのは人間の創造性への深い敬意だと話しています。AI技術により効率化が図れる一方で、キャラクターの感情や物語を伝えるためには人間の創造性が不可欠であり、この融合がコンテンツ制作の本質だと信じています。
プロジェクトを支えているバンダイナムコホールディングスの「CW360」戦略では、さまざまなパートナーとの協力を通じて新たなエンターテインメントを生み出すことが目指されています。CGやポストプロダクション、AI技術に精通したクリエイターたちが集まり、創造性の挑戦を進めています。
「ゼロエディットモーションキャプチャー」とは?
「ゼロエディットモーションキャプチャー」は、撮影後に人の手による加工を行わず、撮影したデータをそのままCG映像素材として活用できる革新的な技術です。株式会社ユークスが開発した次世代のリアルタイムレンダリングエンジン『ALiS ZERO®』と、株式会社gNuuwが製作した超高精度のキャラクターマッチングツールによって実現されています。この技術によって、より生き生きとしたキャラクター表現が可能となりました。
未来のエンターテインメントへ
バンダイナムコエクスペリエンスは、AI技術を活用しながらも人間の創造性を尊重していく考えを持っています。これにより、リアルエンターテインメントならではの価値を高め、未来につなげていくとしています。今後のプロジェクトにも大いに期待が高まる中で、ファンの心に響くコンテンツがどのように生まれるのか、注目が急増しています。
公式サイトやYouTubeチャンネルでは、今後も様々な更新がある予定です。ぜひ、注目しておきたいプロジェクトとなるでしょう。