越前漆器職人が描く魅惑のフォース:『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の再現アイテム
日本の伝統工芸が、世界的に有名な『スター・ウォーズ』の映像作品に命を吹き込む。クラフトシップス株式会社が手掛けたこのプロジェクトは、越前漆器の職人たちが協力し、アニメアンソロジーシリーズ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の一部アイテムを実現したものです。特に注目を集めるのが、日本文化が色濃く反映されたストーリー『のらうさロップと緋桜お蝶』に登場する「代々伝わる家宝の剣を納める箱」です。
職人技術の結晶
このプロジェクトでは、越前漆器の職人が5人も参加し、それぞれの専門分野を活かして製作に挑みました。木地師が木材を見極め、精緻な成形を行い、下地師が木地の表面を滑らかに仕上げ、上塗師は本漆を使い、魅力的な色合いを表現します。加飾職人は伝統技法の「沈金」を用いて見事な装飾を施し、沈金師がその仕上げを行いました。これにより、映像作品の中の幻想的な世界観が、実物として目の前に再現されるのです。
日本文化との融合
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、海外のアニメクリエイターたちが日本の文化を取り入れ、新たな視点で“スター・ウォーズ”を再解釈した作品です。そのため、日本文化の影響が顕著に見られるのが特徴です。越前漆器の職人たちは、その文化の美を探求し、その表現がどのように可能かを模索しました。「のらうさロップと緋桜お蝶」では、侍の精神や和の美意識が語られ、「代々伝わる家宝の剣を納める箱」の製作はその真髄を反映しています。
フォースの具現化
今回、森川義仁社長は「アニメーションの中の世界を、現実に具現化する」という意義を強調しています。映像から得た情報を元に、素材感や意匠を読み取る挑戦は、職人たちの技術と感性の結晶であり、子供の頃からの「スター・ウォーズ」に対する思い入れも感じられる結果となりました。「クラフト」を通じて見えないフォースを形にすることが、ものづくりの力であり、未来の技術につながっていくのだと話します。
特別展示の詳細
この貴重なアイテムは、2025年4月18日から20日まで、幕張メッセで開催される「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」で特別展示される予定です。公式のブース「ANIME&MANGA PAVILION BROUGHT TO YOU BY STAR WARS: VISONS」では、非売品として一般公開されます。この展示は、日本の職人技術の素晴らしさと、グローバルなクリエイティブのコラボレーションを体感する貴重な機会です。
クラフトシップス株式会社について
クラフトシップス株式会社は「技を紡ぎ、世界とつなぐ」をモットーに、日本の職人技術を活かしたものづくりプラットフォームを提供しています。アパレルや生活雑貨、工芸品など、様々な分野で職人と協力し、ブランドや企業の想いを形にすることを目指しています。持続可能なものづくりの未来を切り開く彼らの活動は、ぜひ注目したいものです。
このプロジェクトを通じて、越前漆器の職人たちの誇り高い技術が世界に認められる日々が訪れることを祈ります。