涙目シールがつなぐ心、食品ロス削減の新しいアプローチ
株式会社ファミリーマートが全国各地で展開する「涙目シール」が新たな取り組みとして注目を集めています。このシールは、消費期限の迫ったおむすびや弁当などの中食商品に貼られるもので、従来の値下シールに代わる新しいデザインが特徴です。シールには、値下げ金額だけでなく、消費者の心に響くメッセージが添えられています。
「涙目シール」の効果検証
2025年3月から全国展開が始まった「涙目シール」は、食品ロス削減の一環として導入されました。効果検証では、都内10店舗で実施された調査において、従来のシールに比べ4ポイントの購入率向上が確認されました。中には、新しいシールを採用した店舗での購入率が10ポイント以上もアップしたという驚きの結果が報告されています。消費者からは「値下額だけのシールよりも、感情がこもっていて買いやすい」との声も上がっており、そのデザインが消費者の購買意欲を引き出していることが伺えます。
涙目おむすび、感謝のメッセージ
シールを通じて発信されるのは、消費期限が近い食品に対するメッセージです。「ぼく、涙目おむすび。消費期限が近いぼくたちを、みんなが選んでくれたおかげで、食品ロスが減ったんだ!選んでくれてありがとう!」という言葉が、利用者に感謝の意を伝え、心をつなぐ役割を果たしています。
環境への取り組み
ファミリーマートは、環境への中長期的な目標として「ファミマecoビジョン2050」を掲げています。食品ロス削減に向けた取り組みを進める中で、商品包装の改良や発注精度の向上、さらには「てまえどり」の実施など、多岐にわたる施策を行っています。また、2021年7月からは「ファミマのエコ割」というバーコード付き値下シールを導入し、全国の店舗で活用されています。この取り組みにより、2025年度第一四半期の食品ロス削減実績は、2018年に対比して33.1%の削減目標を達成し、実績は34.1%と計画を上回りました。
今後の展望
ファミリーマートは、2030年に食品ロス削減率を50%に、2050年には80%に引き上げることを目指しており、今後も新しい取り組みを通じて進化し続ける考えです。地域密着型の運営と合わせて、持続可能な社会への貢献を意識しつつ、コミュニティに必要不可欠な存在であることを目指しています。
詳しくは
ファミリーマートの食品ロス削減の取り組みをご覧ください。
ファミリーマートは「温室効果ガスの削減」「プラスチック対策」「食品ロス削減」という三つのテーマにおいて、持続可能な社会の実現に貢献するための数値目標を設定し、着実にその実現に向けた施策を進めています。地域と消費者を大切にしながら、みんなで取り組む食品ロス削減に向けた新しいアプローチを見せているファミリーマートの取り組みは、今後も注目を集めていくことでしょう。