2025年10月14日、京都芸術大学では特別イベント「工藤大輝先生の楽曲制作を深掘りする」がオンラインで開催されました。当初の応募定員は1,000名だったものの、参加希望者が急増し、最終的には2,100名以上が参加。これは、同大学が有する通信教育課程の人気の高さを物語っています。
イベントの冒頭では、音楽コースが新設されることに関する説明が行われました。これは、初心者から経験者までがパソコンで音楽を作ることができるDTM(デスクトップミュージック)を体系的に学べるカリキュラムが含まれるなど、今後の音楽制作における新たな学びの機会を提供するものです。
その後、特別ゲストとして登場したのは、Da-iCEのリーダーであり作詞家の工藤大輝氏。彼は、自身の音楽制作プロセスを余すところなく語り、特に「作家性」についての重要性を強調しました。工藤氏によると、インディーズ時代からずっと自らの音楽を”自分でつくる”ことにこだわり、そのスタンスを確立してきたそうです。
工藤大輝の音楽制作哲学
工藤氏は、音楽制作における自己のスタンスを明確に持たなければ、他のグループと差別化が難しいと語りました。また、SNS時代において、バズらせるために制作することがスタンダードになっているとも指摘しながらも、最も大切なのは「自分がどうありたいか」であると強く訴えました。この自己の大切さは、音楽制作に限らず、あらゆる創作活動において普遍的なメッセージです。
イベントの後半ではエガワヒロシ准教授が進行役を務め、参加者からの質問に答えるQ&Aセッションが行われました。中でも、「作詞・作曲の初心者は何から始めるべきか?」という質問に対して、工藤氏は「好きな音楽のコピーから始めるのが一番」とアドバイスしました。また、難易度の高いチャレンジを選ぶことも成長に繋がるとも語っています。
参加者から寄せられた多くの質問に対し、工藤氏は自身の経験を元に的確に回答。その中でも、音楽を聴く際は「ほぼ100%分析的に聴く」と明かし、楽曲作りに対する真摯な姿勢が伺えました。
参加者の反響と次回イベントの告知
このイベントは非常に好評で、参加者からは「工藤さんの言葉でDTMを始めたくなった」といった反響がSNS上で寄せられました。京都芸術大学では、このような熱情のこもった反応を受けて、11月8日から「芸術大学の学びを自宅で体験できるオンライン体験授業」を開催します。この機会に、プロの作詞家いしわたり淳治氏を講師に迎えた特別授業も実施される予定です。興味のある方はぜひ参加してみてください。
京都芸術大学は、日本国内外から23,000名を超える学生が集まる総合芸術大学で、社会と芸術を結びつける教育を推進しています。芸術を通じて、社会を変える力を育むことが同大学の目指すビジョンです。80200名の学生が求める学びの場として、今後もますます注目が集まることでしょう。
これからも、日本の音楽シーンを担う新たな才能が育成されていく環境が整い、音楽を楽しむ人々の心が豊かになることを期待したいですね。