ウクライナ国立バレエの日本公演が、2025年12月から2026年1月にかけて東京を中心に行われることが決まりました。特に注目されるのは、ウクライナ出身でアメリカン・バレエ・シアターのプリンシパルであるクリスティーン・シェフチェンコと、英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルリース・クラークがゲスト出演することです。
特別な共演
クリスティーン・シェフチェンコは、ウクライナのオデッサで生まれ、アメリカに移住後もウクライナの文化を大切にしています。彼女はそのキャリアを通じて、数多くの若いダンサーにとっての憧れの的となっており、このたびの公演に参加することは、彼女にとっても特別な機会となるでしょう。
リース・クラークもまた、ウクライナの支援を目的としたチャリティ公演「Dance for Ukraine」に参加した経験があり、今回の公演でウクライナ国立バレエと共演することは、彼を含む多くのダンサーにとって非常に意義深いことです。
プロダクションの新たな姿
今回上演される「ジゼル」は、特に心情描写が丁寧に描かれ、通常のバージョンに比べてよりドラマティックな展開に仕上げられています。ウクライナの義援金を基に新制作されたこの作品は、日本各地で高い評価を受けています。
この劇的なリメイクは、観客に深い感動を与えることでしょう。全体にわたる演出の工夫や、キャラクターの内面に迫る描写が見どころです。
芸術監督のメッセージ
芸術監督の寺田宜弘也、日本の観客に寄せてメッセージを発信しました。彼は、二人のゲストダンサーがウクライナ国立バレエと共演することは、団員たちにとっても大きな刺激となると述べています。さらに、観客と共に心を一つにする特別な舞台の瞬間を楽しみにしていると話しています。
日本公演の詳細
公演は2025年12月6日から2026年1月3日まで、東京文化会館や神戸国際会館などで全18公演予定です。「雪の女王」や「ドン・キホーテ」など、他作品も同時に上演され、豪華なラインアップが揃います。特に12月27日の「ジゼル」公演は、シェフチェンコとクラークがゲスト出演することから、注目の一戦となるでしょう。
バレエの長い歴史
ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)は、150年以上の歴史を持ち、ボリショイ劇場などとともに旧ソ連の三大劇場の一つとされています。彼らは古典から現代作品まで、多彩なレパートリーを持っており、多くのスター・ダンサーを輩出してきました。日本でも1972年に初来日以来、定期的にパフォーマンスを行っており、親しまれてきました。
まとめ
この特別なウクライナ国立バレエの日本公演は、厳しい状況が続くウクライナの文化を支えることにもつながります。それぞれのダンサーが持つ背景や想いが込められた舞台を、ぜひ劇場で体感してください。