女優・藤村志保を偲ぶ特集上映が神保町シアターで開催

女優・藤村志保を偲ぶ特集上映

神保町シアターが、日本映画界の名女優、藤村志保を追悼する特集上映を開催します。特集は、2025年11月1日から28日までの間、観客に藤村志保の多様な魅力を再認識させる内容で展開されます。この上映は、1950年代から1960年代にかけて活躍した藤村志保の作品を振り返る貴重な機会です。

藤村志保（1939-2025）は、映画界だけでなく、テレビでも数々の名作に出演し、その存在感を示しました。彼女は、時代劇の巨星・市川雷蔵との共演作『眠狂四郎』や勝新太郎主演のシリーズ『座頭市』や『悪名』において、印象的なヒロインを演じることで知られています。特に、彼女が主演した山本周五郎原作の『なみだ川』では、その存在感と演技力が際立ちます。また、特撮ファンに愛される『大魔神怒る』や『怪談雪女郎』といった異色作でも彼女を視覚的に堪能でき、視聴者に深い印象を与えました。

さらに、藤村はテレビドラマでも多岐にわたって奮闘。特に1965年の大河ドラマ『太閤記』など、多数の作品において重要な役どころを演じ、今尚その魅力は色あせません。まさに、彼女は時代をビジュアルで語ることができる映画女優の一人と言えるでしょう。

今回の上映では、藤村志保が娘役として好演した時代劇の名作や、彼女の後期の文芸作品、さらには『男はつらいよ』シリーズの一作にも注目し、女優人生を多角的に振り返ります。藤村氏の凛とした姿勢の背後には、彼女が抱える多くの情熱と努力があり、その結果が彼女の独自の魅力として多くの観客に伝わることでしょう。幅広い年代の女性たちから支持を集める藤村志保の神秘的な雰囲気は、今でも多くのファンの心をつかんでいます。

特集の上映作品には、1963年の『破れ傘長庵』、1963年の『座頭市喧嘩旅』、1967年の『古都憂愁姉いもうと』など、合計11作品がラインアップされており、それぞれ異なる時代や役柄の藤村を楽しむことができます。これにより、彼女の演技の幅の広さを改めて感じ取ることができるでしょう。
この特集は、映画ファンだけでなく、藤村志保のファンにとっても見逃せない内容です。是非映画館で彼女の凛とした姿を再びご覧ください。