最近、キグナス石油株式会社と株式会社プラゴが、電気自動車(EV)の充電事業に関して共同実証を行う協定を締結したことが発表されました。この取り組みは、電動化が進む自動車市場において、新たな充電インフラの拡充やより便利なサービスの提供を目指すものです。
まず、この実証はキグナスの系列サービスステーション(SS)に急速充電器を設置し、プラゴの開発した充電器制御システムとアプリ「Myプラゴ」を活用する形で進められます。この取り組みにより、EVユーザーに対し充電サービスを提供し、訪問時の利便性を向上させることが期待されています。
キグナス石油は、創業以来エネルギー供給を担ってきた企業であり、既存の石油製品に加え、EVへの電力供給を開始することで、多様なモビリティユーザーに応じたサービスの提供を目指しています。たとえば、従来のガソリン車だけでなく、今後はEVの利用者にも配慮したハイブリッドなサービスステーションへと進化を遂げるのです。
一方、プラゴは、充電ステーションの拡大やライフスタイルと充電の調和を図るためのアプリ「Myプラゴ」を運営しています。また、EV関連のノウハウを他社と共有し、充電ビジネスの共創を目指している「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を展開するなど、技術革新にも積極的です。
この共同実証の最も重要な目的は、SSにおけるEV充電の具体的な有用性を検証することです。地域に根ざしたキグナスの強みとプラゴの技術力を組み合わせた新しいサービスの構築を通じて、ユーザーニーズに応えることを目指します。
さらに、両社は「持続可能なステーション」構想の具体化も視野に入れています。これは、単にエネルギー供給に留まらず、さまざまなニーズに応える包括的なソリューションを提供できるステーションの実現を目指すものです。今後の地域社会の在り方に影響を与える重要な取り組みと言えるでしょう。
具体的には、締結の目的として、EV拠点開発と充電インフラの拡張、充電サービスの利便性向上を図るための付帯サービスの研究開発、またEVユーザー向けスマートフォンアプリの共同開発の検討が挙げられています。
キグナスは急速充電器の設置と管理を担当し、プラゴは「Myプラゴ」の提供や充電器制御システムの開発を進めていきます。
両社は2025年度に複数の先行拠点に急速充電器を設置し、サービスの提供を開始する計画です。具体的な実施場所やサービスの開始時期は後日のお知らせとなりますが、この動きはEV充電インフラの進化をまた一歩進めるものと期待されています。
EV充電の未来において、キグナスとプラゴが共に築く新たな道にますます注目が集まることでしょう。