寿司で血糖値を抑える
2025-09-29 10:48:30

寿司の摂取が血糖値に与える影響とは?ゼンショーHDと京都大学の研究から分かった新たな発見

寿司摂取が血糖値に及ぼす影響が新たに判明



最近、和食の代表格である寿司が持つ意外な健康価値についての研究結果が発表されました。株式会社ゼンショーホールディングスと京都大学大学院農学研究科の共同研究によるもので、そのテーマは「炭水化物とたんぱく質の同時摂取がヒトの食後の血糖値変動に与える影響」です。2025年8月28日に行われた日本食品科学工学会の第72回大会で、この研究結果が発表されました。

研究の背景と目的



現代では、食後の血糖値の上昇が健康に与える影響が多くの研究で取り上げられています。特に、血糖値のコントロールは糖尿病や動脈硬化の予防に欠かせない要素とされています。そのため、食事における食材の組み合わせや摂取順序が重要視されています。今回の研究では、寿司を摂取することで食後の血糖値がどのように変化するかを調査しました。

試験内容



研究に参加したのは、18~25歳の健常な男女30名です。彼らには、はま寿司の寿司12貫を食べてもらうか、すし飯のみの12貫を食べてもらい、その後の血糖値を測定しました。さらに、すし飯の量を半分にした半シャリ寿司を用い、寿司種とすし飯を食べる順番が血糖値に与える影響も確認しました。

研究結果



最初の結果として、寿司を摂取した場合、すし飯のみを摂取した場合と比較して、食後の血糖値の上昇が抑えられたことが確認されました。具体的には、寿司を食べることで、たんぱく質と炭水化物が同時に摂取され、血糖値が穏やかに上昇することが示唆されました。また、炭水化物とたんぱく質の同時摂取は、たんぱく質を先に摂取した場合と同程度に血糖値の上昇を抑制することが分かりました。

寿司の健康価値



この研究結果により、寿司が血糖値制御において有効であることが示されました。糖質が気になる方でも、寿司を選ぶことで美味しさを楽しみながら健康も意識できる食事となる可能性があります。寿司と一緒に摂取する魚のたんぱく質が、血糖値の上昇を緩やかに進める要因であるようです。

ゼンショーの取り組み



ゼンショーHDでは、企業理念に基づき、食を通じて人類社会の発展に貢献することを目指しています。その一環として、食健ラボを設立し、健康と美味しさを両立させた商品の開発に注力しています。例えば、糖質を抑えた「ロカボ」認定商品や、たんぱく質を豊富に含むメニューの提供に取り組んでいます。これにより、消費者が健康を意識しやすい環境を整えています。

研究者の見解



京都大学の林教授は、食事においてはベジタブルファーストやミートファーストといった食べ方が推奨されていますが、日本食のスタイルには寿司のようにご飯とおかずを一緒に楽しむ文化が根付いています。「今回の研究により、寿司をそのまま楽しむことで健康的な食事が実現できる」と語ります。つまり、寿司はそのままで美味しく、そして健康にも良い選択肢であると言えるでしょう。

結論



寿司はただの美味しい料理にとどまらず、血糖値管理にも貢献できる潜在能力を秘めています。今後も食文化の中での寿司の位置づけやその健康効果について、さらなる研究が期待されます。


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