クラリッセ・リスペクトルの名作『星の時』、文庫版登場!
2026年7月7日に河出文庫から、ブラジルの著名作家クラリッセ・リスペクトルの名作『星の時』が刊行されることが発表されました。この小説は、彼女の遺作であり、20世紀文学の中でも特に評価が高い作品です。
『星の時』とは?
『星の時』は、天涯孤独なタイピストがリオのスラム街にやってくる物語です。彼女は自分が抱える不幸を知らず、世に問われないかもしれない運命の中で物語が繰り広げられます。リスペクトルは、その独自の文体と深い心理描写で、「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」と称される作家です。
日本では、2022年に第8回日本翻訳大賞を受賞した訳者、福嶋伸洋氏が手掛けた翻訳が行われ、今回の文庫化にあたってはその訳文を見直し、さらにリスペクトルの息子であるパウロ・グルジェウ・ヴァレンチさんによるエッセイや、文筆家の水上文さんの解説も収録されています。このような新たな視点とともに、読者は作品の奥深さをより一層味わうことができるでしょう。
映画『星の時 4K』も注目
さらに、同作品を原作とした映画「星の時 4K」が、2026年8月21日から全国で公開されます。この映画は、1985年にブラジルで制作され、1986年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞するなど、数々の高い評価を受けています。監督のスザーナ・アマラウはブラジルの女性監督の先駆者として知られ、この作品は近年も高く評価されています。
クラリッセ・リスペクトルについて
クラリッセ・リスペクトルは、1920年にロシアのウクライナで生まれました。幼少期にブラジルに移住し、後に欧米での16年の居留生活を経て、母国に帰還。その後、多くの作品を残し、1977年に57歳で亡くなるまで、ブラジル文学に大きな影響を与えました。特に『星の時』は、彼女の文筆活動の集大成ともいえる作品であり、ぜひ多くの人に読んでもらいたい一冊です。
注意すべき新刊情報
今回の文庫版『星の時』は、176ページで税込価格990円となります。ISBNは978-4-309-46834-1で、装丁は佐々木暁が手掛けています。電子書籍も8月に発売予定ですので、こちらも要チェックです。
この夏、リスペクトルの名作『星の時』を再度手に取るチャンスです。時代を超えて心に響くその物語を楽しみましょう。映画も合わせて、ブラジル文学の魅力をぜひ体感してください。