新進気鋭のミステリー作家が放つ衝撃の短編集
2025年5月21日に発売予定の短編集『この配信は終了しました』が、早くも話題を呼んでいます。著者の青本雪平は、新進気鋭のミステリー作家として注目を集め、この作品は特にその評価を高めています。ブクログでのランキング1位獲得を皮切りに、全国の書店員たちからも絶賛の声が相次いでいます。
本作は、“動画配信”をテーマにした5つの短編から構成されており、それぞれ異なるタイプの配信者の物語が展開されます。心霊系、痴漢を私人逮捕した正義系、さらには暴露系や考察系、救済系など、様々な配信者が登場し、それぞれの“素顔”が緻密に描かれています。すべてを読み終えるころには、普段視聴している配信がどのように見えるのか、その認識が揺らぐこと間違いなしです。
書店員の評価と感想
全国の書店員から寄せられた感想は、引用すればその衝撃度は一目瞭然。紀伊国屋書店相模女子大学ブックセンターの藤井亜希さんは、「承認欲求やお金、人とのつながりを追求する過程で大事なものを失う感覚が自分にもあった」と語っています。まさに現代社会の暗い側面を映し出す作品です。
また、福岡本店の宗岡敦子さんは、「折り重なるフェイクに呑み込まれ、狂気の配信系ミステリーに圧倒された」と述べ、読後には「黒い中毒症状」が残ることを示唆しています。このように、作品がもたらす心理的な影響は読者に深く刻まれるようです。
隠された真実を追求し、心の中に何かがざわつく感覚を味わいたいという方には、池尻真由美さんが表現した通りの「新感覚のダークミステリー」としておすすめです。彼女は、読後の余韻が心に残り、さらに物語の続きを読みたい気持ちにさせられたと語りました。
各話の概要
本書に収められる5つの短編はそれぞれ独立しているものの、全てが動画配信の裏側をテーマにしており、緊迫した展開が繰り広げられます。以下に各話の概要を紹介します。
- - 暴露系:兄弟で運営する暴露系動画チャンネルに訪れたスキャンダルがもたらす罠。
- - 心霊系:心霊スポットでの悲劇的な出来事が、配信者たちを巻き込む恐怖の始まり。
- - 考察系:生配信中に起こった事件を巡り、真実が次々と明らかになる。
- - 救済系:行旅死亡人の男性と、その背景に迫る若い女性たちの逆境。
- - 正義系:自らの行動がどのように悲劇に繋がったのか、配信者の過去に迫る。
まとめ
『この配信は終了しました』は、現代のミステリーに新たな風を吹き込む意欲作です。流れるようなストーリーテリングと緻密な心理描写が光り、読者を惹きつけてやみません。青本雪平の手による、どんでん返しに満ちた物語を楽しみに待ちましょう。特に動画配信文化に深くコミットした作品となっているため、ミステリーファンには必見の一冊です。発売日は5月21日、価格は1,870円(税込)。お見逃しなく!