前田工繊が発表した2026年6月期第1四半期決算
2025年11月14日、前田工繊株式会社(本社:東京都港区、社長:前田尚宏)は、2026年6月期第1四半期(2025/7/1~2025/9/30)の決算を発表しました。この期間、売上高は約18,742百万円と前年同期比で19.7%の増加を記録しました。しかし、営業利益は3,386百万円と6.8%の減少を見せました。経常利益は3,701百万円で10.6%増、親会社株主に帰属する四半期純利益も2,577百万円で12.3%の増加です。
セグメント別の経営成績
ソーシャルインフラ事業
前田工繊の主力分野である土木・建築資材事業では、政府の国土強靭化対策による社会インフラ整備や老朽化対策の需要が引き続き安定しており、同社が提供する盛土補強材や海洋関連資材、河川護岸用資材などが好調に推移しました。この結果、売上高は12,381百万円となり、前年同期比39.9%の増加を達成しました。また、営業利益は2,490百万円で20.3%の増加を見せています。さらに、2024年12月に子会社化した株式会社犀工房や前田工繊産資株式会社の業績も順調で、全体として強い成績を収めました。
インダストリーインフラ事業
一方、自動車用鍛造ホイール事業はBBSジャパン株式会社において、国内向けのOEM販売数量が減少したものの、海外向けのOEMやアフターマーケット向けの販売は堅調に進み、前年同期と同等の成果を収めました。特に、海外子会社であるBBS Motorsport GmbHは、この期の計画に対して順調に進捗しているものの、過去の大口取引からの調整の影響を受けており、前年同期の実績を大きく下回っています。これは市場の変動により、今後の戦略に影響を与える要因とも考えられます。
衣料・各種産業資材事業では、市況の回復により精密機器用ワイピングクロスなどの主力製品の販売が向上し、売上高は6,361百万円となり、前年同期比6.6%の減少を記録しましたが、営業利益は1,260百万円で32.4%の減少となっています。
総括と今後の展望
前田工繊は1972年の設立以来、地域社会の安全で豊かなインフラ整備に奉仕してきました。今期の業績はその努力の結果であり、特にソーシャルインフラ事業における成長は、今後の事業拡大の可能性を示唆しています。引き続き、社会のニーズに応える製品開発や品質向上に努め、地域の発展に貢献する企業としての姿勢を貫いていくことでしょう。2026年6月期に向けたさらなる成長への期待が高まります。
詳細は、前田工繊株式会社の公式サイトで公開されている2026年6月期第1四半期決算短信をご覧ください。
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