BYD、ブラジルでの新たな歴史的瞬間
2024年10月9日、ブラジル・バイーア州カマサリ市の乗用車工場にて、BYDの1,400万台目の新エネルギー車(NEV)が正式にラインオフされました。この出来事は、BYDのグローバル展開における重要な節目を迎えることとなったのです。
式典にはブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領や、ジェラルド・アルクミン副大統領、駐ブラジル中国大使の朱慶橋氏、バイーア州のジェロニモ・ロドリゲス知事、そしてBYDの会長兼社長である王伝福氏が集結。多くの政府関係者やBYDの従業員も出席し、歴史的な瞬間を共に祝いました。
世界初の1,400万台達成
このたびの達成により、BYDは世界初の1,400万台の新エネルギー車を生産した自動車メーカーとしてその名を刻みました。式典では、王伝福会長がルラ大統領に1,400万台目の新エネルギー車「BYD Song Pro」を贈呈。ルラ大統領はその際、「BYDは誇りを持つべきです。この工場はカマサリとバイーアの人々に尊厳を取り戻しました」と述べ、これからの可能性について期待を語りました。
BYDの長期的な関与
王会長はブラジルにおけるBYDの関係を振り返り、「当社はブラジルで11年以上事業を展開しており、全国各都市で我々の電動バスがすっかり溶け込んでいます。現在、17万人以上のBYDオーナーがいます。BYDはブラジルにおいて投資家ではなく、長期的なパートナーであることを誇りに思っています」と強調しました。
COP30への支援
式典では、2025年にブラジル・ベレンで開催される第30回国連気候変動会議(COP30)に向けて、BYDが30台の新エネルギー車を提供する方針が発表されました。これらの車両は会期中に低炭素シャトルとして運行された後、地元の学校や公共機関に寄贈される予定です。この取り組みは、地域社会との協力を深め、持続可能なモビリティの発展に寄与するものです。
「BYDロード」の誕生
式典では、バイーア州議会がBYDブラジル工場前の主要道路を「BYDロード」と改称することを承認しました。これにより、アメリカ・ランカスター、タイ・ラヨーンに続く世界で3例目の「BYDロード」が南米で誕生します。これは、BYDのグローバルな信頼と認知度の向上を象徴する出来事です。
BYDとは
BYD(Build Your Dreams)は1995年に中国・深圳で設立された企業で、電池、自動車、再生可能エネルギー、都市交通など多岐にわたる分野で事業を展開しています。「テクノロジーによる持続可能な未来の創造」という使命のもと、特に自動車分野においては世界中で電気自動車を販売し、独自技術を駆使して電動化のリーダーシップを発揮しています。
BYD AutoとBYD JAPAN
2003年に設立されたBYD Autoは、純電動車とプラグインハイブリッド車に特化し、各種技術を保有する企業です。一方、BYD JAPANは2022年に乗用車事業を開始し、「eモビリティをみんなのものに」のスローガンのもと、日本市場での持続可能なモビリティの普及に努めています。
このように、BYDはブラジルという市場においても、地域社会との信頼関係を築きながら、持続可能な未来の実現に向けた取り組みを続けています。