フォルクスワーゲンが新たに発表した電動SUV『ID. EVERY1』の魅力
2023年、フォルクスワーゲンが「ID. EVERY1」と名付けられたエントリーレベルの電気自動車コンセプトを初めて公開しました。この新しいモデルは、約2万ユーロという手頃な価格帯で2027年に量産化される予定です。
スポーティで柔軟なデザイン
「ID. EVERY1」は、スポーティなイメージと多用途なインテリアを兼ね備え、個人や法人の顧客にとって魅力的な選択肢となることを目指しています。最大限の多用性を考慮し、ヨーロッパで生産されたこの車は、更新することで新たな機能を持たせることができる先進的なソフトウェアアーキテクチャに基づいています。
フォルクスワーゲン 乗用車部門のCEO、トーマス シェーファー氏は、「ID. EVERY1は、ボリュームセグメントでの最も広範なモデルラインナップを構築する取り組みの最後のピースです」と語り、2030年までに技術力でトップクラスのボリュームメーカーとしての地位を拡大することを目指しています。
お客様を中心に据えた開発
フォルクスワーゲンのブランド技術開発担当取締役、カイ グリュニッツ氏は、「未来のモデルはお客様のニーズに基づいた設計が鍵となります」と述べています。「ID. EVERY1」は、フォルクスワーゲンの新しいモデルのまずは第1弾として、カスタマー ディファインド ビークルの概念を示しています。このアプローチにより、車両のライフサイクル全体を通じてお客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能となります。
デザインの変革
新しいフォルクスワーゲンのデザイン言語は、「ID. EVERY1」にも反映されています。デザイン責任者のアンドレアス ミント氏は、「大胆で親しみやすいモデル作りを目指しました」と話しています。この車は、ダイナミックなフロントライトや好感の持てるリアデザインを特徴とし、ただの車ではなく、人々が共感できる個性を持つ存在へと昇華しています。
電動モジュールプラットフォーム(MEB)の採用
「ID. EVERY1」は、最初の量産モデルとして新しいモジュラー エレクトリック プラットフォーム(MEB)をベースにしています。このプラットフォームは、電動前輪駆動を採用し、最適なスペースと効率を実現しています。搭載される70kW(95PS)の電気モーターは、最高速度130km/h、航続距離250kmを誇ります。
車体は3,880mmの全長を持つこのモデルは、定員4名で305ℓのラゲッジ容量を有しています。これは、小型車市場における新たなスタンダードを打ち立てることを狙っています。
フォルクスワーゲンの未来戦略
「ID. EVERY1」の量産モデルは、2027年にリリースされ、フォルクスワーゲンが掲げる電動モデル攻勢の一環です。2030年に向けたビジョンには、持続可能なモビリティを考慮した経済的安定、雇用の確保、そして技術的リーダーシップの確立が含まれています。これにより、魅力的な9つのニューモデルの発表が予定されており、その中には「ID. 2all」や新たな「ID. GTI Concept」も含まれています。
フォルクスワーゲンは、2030年までに最も安全で革新的な車の提供を目指し、競争力を強化し続けることを約束しています。新しい「ID. EVERY1」は、その第一歩となるでしょう。今後も注目の一台として、多くの人々に愛されることを期待しています。